木ノ葉駅近くの蕎麦屋は昼時であり、テーブル席は夫婦と思しき二人連れで占められ、カウンター席にも夫婦が一組席を占めていた。とりあえずがねもカウンター席を確保。
メニューを見ると何を注文したものか迷ってしまうが、「もりやま」の年賀状に書いてあった二八蕎麦の大盛りを注文。そのうちテーブル席の客が次々に出たので、カウンター席から奥のテーブル席に移動。
テーブルにおいてあるメニューになんたらかんたら能書きが記してある。こだわりの店であることはこれにて一目瞭然。蕎麦の「もりやま」もそうだったから別に何とも思わない。醤油ダレは濃く辛いので蕎麦につけすぎないよう注意書きがしてあり、これは事前に知っているにしくはない。
ほどなくして蕎麦が運ばれてきた。食べてみると、蕎麦は柔らかく風味がよい。つゆは確かに濃くて辛いが蕎麦の味を引き立てる。文句なし。食べ終わる頃に主人が直々にお出まして蕎麦湯を持ってきた。特に会話を交わさなかったが、互いにしっかりと顔を見た。たれを少し垂らして蕎麦湯を全部飲み干した。
自宅に帰ると、カミさんが「蕎麦はどうだった」と聞く。
「うん、間違いない」と答えると、「私も連れてってね」。(続く)
大盛りの二八のあとの蕎麦湯かな



