大浪池展望所から昨年と同様に右回りに大浪池周回を始めると、なだらかなアップダウンを繰り返す。途中に池を見下ろすスポットが次々にあって、それぞれが好きなところに腰かけ休憩しながら、束の間の眺めを目に焼き付けようとしている。
池を4分の1くらい歩いたとき、池の反対側に目を転じると、韓国岳から新燃岳、高千穂峰へと続く霧島連山の一部が見える。新燃岳が通行不可であるから、現在は縦走ができない。どうしても歩きたいのなら、新燃え岳の手前でいったん山を下りて、さらにその先から登り返さなければならない。グレート・トラバースのタナカ・ヨ-キくらいの健脚でなければ、それは難しいだろう。
今年4回に分けて、霧島連山の一部を少しずつ歩いたことになる。途中でマムシソウの毒々しい赤い実を眺めて坂を下り、大浪池展望所から半周した地点が避難小屋、韓国岳への登山口に当たる。
振り返れば、南側斜面にここでは唯一の紅葉を楽しむことのできる場所がある。子どもたちを引き連れた30人ほどの団体が腰を下ろして昼食をとっていた。我々も陽のあたる場所を確保して昼食をとった。
韓国岳山頂を望み、望遠レンズでピントを合わせれば、山頂は大賑わいの様子である。(続く)





