八丁川水門前の不知火海には多くの種類の鳥たちがいた。

潮が引いて干潟になり小さいカニやトビハゼなどが姿を現すので、渡り鳥たちはエサに不自由しなくてすむのだ。


中でも珍しいのがクロツラヘラサギで、これはトキの仲間でサギではないという。干潟の間を流れる川のようになった場所で、くちばしを左右に振りながら小魚を捉えるのだそうで、これは容易にエサにありつけるとは思えない。事実、その数が減るばかりで、やがて絶滅することになるのだろう。


dん中
八丁川
観察会
干潟


その逆にこれまでなかった外来種の植物がいつの間にか繁殖し始めて取り返しのつかない事態になろうとしている。スパルティナ(干潟葦)というイネ科の植物で、熊本と愛知のみで見られる。


スパルティナが繁殖して干潟を覆い尽くすことになれば干潟で生きるカニなどがいなくなり、エサがなくなれば渡り鳥も来なくなる。自然界もまた変容を続けているのだ。


これにて冬鳥観察会レポートを終える。鳥に関する知識もなく、カメラの技術もなく、内容の乏しいレポートである。出てくる地名は地元の人でも知らないようなマイナーな名称のオンパレードである。唯一の収穫といえば、己の無知さ加減を知る機会となることであるが、これもまた常にそうなのであって、ほんの少しだけ見聞を広めることができたことを喜びとしよう。


クロツラヘラサギ

※ クロツラヘラサギの画像もまたネットから拝借しました。理由は同じです。自分のカメラで撮ることができないからです。