弁慶ゴルフの成績発表&忘年会会場は貸し切りカラオケ店だった。

店は松橋インター・ローソンの手前にある。

ゴルフに参加できなかった人も熊本市内から来るため通常は宴会をパスする人も、忘年会というので大勢の参加者になった。


宴会には参加するという寺パパの運転する車に迎えられ、寺ママの案内で店を探したがすぐにはそれと分からず、店にたどり着くと駐車場が満杯で、代替の駐車場探しを始めたため店のドアを開けたときには「カンパ~~イ!」が始まっていた。


弁慶ゴルフの定めに従って最下位とブービーの人が司会進行しての成績発表が終わると、すぐにカラオケが始まった。

最下位とブービーの人はそれまでにアンダーパーを出し続けて、プライベート・ハンディキャップの数字を減らした人。

ゴルフでは実力者なのだ。


カラオケはがねが2番目に割り当てられ、いつもの

ジャガーズ「君に会いたい」

を歌った。


やがてカラオケが一巡すると、それから先は好きな者、歌いたい者が予約を入れ始める。

ほとんど人は

“1曲くらいは挨拶代わりに歌うけど、それ以上は勘弁してね”

となる。


karaoke


がねもそのつもりでいたのだが、その日一緒にラウンドした、グループサウンズやフォークソングが好きだというリューゾーさんから一緒に歌おうと誘われた。

それではと

「白いブランコ」

を細かい段取りを決めて歌った。

リューゾーさんは見事にハモってきて大成功。


気を好くしたリューゾーさんが

「次は?」

と誘うので

「旅人よ」

を歌った。


リューゾーさんはさらに気を好くして、2人で

「真冬の帰り道」

「風」

を続けて歌った。


30人ほどいる中で2人だけがマイクを握って離さない状態は風紀を乱す行為である。

「いい加減にしなさい!」

とマイクをとり上げられてしまった。