染岳(そめだけ)頂上で一休みしてすぐに山を下りた。分かれ道に出たところで、試しに来た時と異なる道を選択して山を下りることにした。
そのときは奥の院を通るコースなのだろうと考えていた。実際に歩き始めると、道があることは分かるけれども、細くて狭い道にシダが覆い茂り、やがて道なき道のような感じになってきた。おまけにいたるところがイノシシに掘り返されていて道が崩れている個所もあって、これは失敗したなと後悔し始めた。
下の方に寺院があるのは間違いないのだから、ともかく下山を強行した。そのうちに道が消えてなくなったが、藪の中を寺院に向かって進んでいると、寺院の裏庭付近になった。
もう道は全くなくなっていたので、気が引けたけど緊急避難なのだからと自分に言い聞かせ、裏庭に入り込んだ。寺院に人の気配がなく、そのまま庭を通り抜けて表に出たが、まるで不法侵入者のようになってしまった。
山を登る前にお参りしておいたのが、せめてもの罪滅ぼしになったであろうか。しかしながら白状すれば、その時何の気はなしに柏手を2回打ってしまったのだ。はっと気が付いたのだけど、もう遅かった。神社ではなく寺院なのだから柏手を打つのは失礼千万だった。
なぜだかこの頃はこのような失敗が続くようになった。これも認知症の始まりなのではないか。行き当たりばったりで無防備な性格も混じっているとは思うけど。
ともあれ少し肝を冷やしたが、染岳がどんなところなのか、ある程度の知識を得たので、今回はよしとしよう。帰りにバス停近くにある登山口の石橋の写真を撮り、帰途についた。
昼食は道の駅・四郎が浜リップルランドでたこ天丼を食べた。たこが柔らかくて味付けも品よくうまかった。
それにしても暑かった。










