山鹿市の豊後街道を菊池川の惣門からまずは山鹿温泉元湯“さくら湯”まで歩いた。“さくら湯”に入浴するのは、ウォーキングを終えた締めにするつもりでいたから、歩き始めは概観を眺めるに留めた。
江戸時代、肥後の殿さま、細川藩の参勤交代で、この山鹿温泉に一泊することにしていた。殿さまの浴槽、家臣の浴槽、一般の人の浴槽と3つがあって、“さくら湯”は庶民が利用する浴槽であるが、歴史のある温瀬乳であるが現在の形になったのは平成21年のようだ。山鹿に温泉ありとアピールするのが“さくら湯”の果たす役割となっている。
さて、菊池川の惣門から豊後街道を歩き始めて、八千代座あたりを過ぎ、そのまま真っ直ぐに再び国道3号線に突き当たるまで歩いて引き返したのであるが、八千代座、山鹿灯篭博物館を見学した後、彩座(いろどりざ)で馬カレーを食べ、千代の園酒造の販売店で吟醸神力を買って車に置いた後、山鹿灯篭祭りが行われる大宮神社に足を延ばした後、帰る間際に“さくら湯”で汗を流すことにした。
“さくら湯”専用駐車場は満杯だったので、標識に従い、温泉プラザ山鹿の屋上駐車場に車を停めて“さくら湯”に向かった。番台から脱衣室、そして浴槽へと歩みを進めると薄暗い浴槽の中に丸いアート形の仕切り壁があり、浴槽に身を沈めると、軟らかくてすべすべした感触だった。
浴槽の違いがあっても、湯は共通のはず、殿さまも庶民も同じ泉質の湯に浸かることに変わりはない。なるほど細川の殿様が山鹿温泉を参勤交代時の宿泊先に決めたというのが肯ける。
ちなみに夢小蔵で八千代座、山鹿灯篭博物館の見学とさくら湯の入浴割引がセットのチケットを買ったので、入浴料金300円のところ200円だった。石鹸やシャンプーは置いてないので持参する必要がある。汗を洗い流すことができなかったが、湯船に浸かってひとときを過ごしただけでもリラックスできて、身体が軽くなった。






