先週の土日は、映画、テレビで過ごしたので、ま、ごろごろしていたのですが、少しは身体を動かした方がいいだろうと思い、萩尾の溜め池の回りを散歩することにしました。豊野町の鐙が池、松橋町の中の池、萩尾の溜め池と3つに分かれているうちの、萩尾の溜め池を一周するコースにしました。
山に降った雨を集めて流れる緑川、浜戸川などの大きい川は宇土、熊本方面に流れていって、松橋町、不知火町は川に恵まれていないのです。そのため稲作や畑作に必要な水を確保するため、数多くの溜め池が作られているのですが、この3つの溜め池はスケールが大きいのです。萩尾の溜め池一周コースは6キロほどあると思います。
まずは堤防のある地点から北へ、中の池を目指して歩き始めると、全体が樹木に覆われ、地面には落ち葉が敷き詰められ、軟らかいクッションの上を歩くので、足腰、膝にやさしいのです。左側に池、右側は樹木、ときおり木の間から陽が差して、緑の葉を明るく輝かせています。
中の池の堤防に着く手前に、3台ほどの軽トラックが停めてありました。荷台には犬などを入れる鉄製のケースが載っています。そのときは“何だろう”と思いましたが、それだけのことで歩みを進めました。
萩尾の溜め池と中の池の間の堤防を渡り、反対側に移動して一周することにして歩いていると、二人の男性と出会いました。一人の人はどこかで会ったことがあります。そう、仮虚堂雨読庵で天然の塩づくりをしている人でした。
何をしているのか聞いてみると、この頃、猪が増えて困っている。山に人が入らなくなったせいで、里まで下りてくるようになったので、地元の猟友会メンバーとともに猪狩りをしているというのです。猟銃を手にしているのはもちろんのこと、それぞれが無線の子機を手にして情報交換を行っています。前の週、猪一頭を仕留めたそうです。
その人が待機している場所は獣道の途中です。教えてもらうと、素人目にもはっきりと獣道が分かります。かなりの頻度で通っているものと思われました。ガンマンは別れ際に「ヒマつぶしだよ」とニコッと笑いました。
それから先は誰とも会うことなく、ただひたすら歩くのみ。萩尾の溜め池は蝶ネクタイのように2方向に広がりがあり、その先が距離があって、建設現場で使うような金属製の橋を5、6箇所渡り、ともかく一周してきた。この日は初めてだったから、好奇心が持続して歩けたけど、楽しみがなくて、ただ歩くというのは苦役に近づくような気もする。やっぱり山のほうが楽しいかな。














