ローリング・ストーンズに詳しい人でも、“Dirty Work”を知らないかもしれない。自慢している訳ではないけど、ヒット曲ではないから。なぜか、がねのLPレコードの中にある。その証拠を示してみよう。レコードにはさまれているペーパーに渋谷陽一の一文があるのだけれど、オシマイのところを抜粋してみる。
久方振りのニュー・アルバムである。ミック・ジャガーのソロの後だけに、僕らはいつもとは違う緊張感を持ってこのアルバムに向かった。しかし、そんな不安と緊張感は必要なかったようである。いつにも増してストーンズは元気である。40才を超えるミュージシャン集団とは思えない。異常なほど高いテンションでアルバムは貫かれている。「ワン・ヒット」のオープニングからイアン・スチュアートの短いピアノ・ソロまで、まぎれもなくこれは唯一無比のローリング・ストーンズである。また僕らは言葉を失ってしまった幸福な敗北感に包まれるわけである。(渋谷陽一)
渋谷陽一は、この文の前に“あ~だ、こ~だ”と評論家ならではのうんちくを傾けているのであるが、そんなことはどうでもいい。黙って聴いてみようじゃないか。いいか悪いか、好きか嫌いか。どっちでもない。いろいろあっていいじゃない。
久方振りのニュー・アルバムである。ミック・ジャガーのソロの後だけに、僕らはいつもとは違う緊張感を持ってこのアルバムに向かった。しかし、そんな不安と緊張感は必要なかったようである。いつにも増してストーンズは元気である。40才を超えるミュージシャン集団とは思えない。異常なほど高いテンションでアルバムは貫かれている。「ワン・ヒット」のオープニングからイアン・スチュアートの短いピアノ・ソロまで、まぎれもなくこれは唯一無比のローリング・ストーンズである。また僕らは言葉を失ってしまった幸福な敗北感に包まれるわけである。(渋谷陽一)
渋谷陽一は、この文の前に“あ~だ、こ~だ”と評論家ならではのうんちくを傾けているのであるが、そんなことはどうでもいい。黙って聴いてみようじゃないか。いいか悪いか、好きか嫌いか。どっちでもない。いろいろあっていいじゃない。
