4/13(日)は一日中雨だった。

天気が良ければ、不知火登ろう会の皆が永ノ尾神社からかまだ山を歩き、かまだ山の頂上から古屋敷の集落へ下りる。古屋敷からさらに勝負迫への道を歩く。つつじ山でつつじの花に囲まれて、弁当を開くという段取りだったのだ。

しかし、降りしきる雨の中、外で弁当を開くことは叶わず、コウノさんの自宅で宴会をする。その前の土砂降りの中のウーキングを止めにして、コウノさんの家まで車に乗り合わせていくことになった。


か
ま
だ
や

しかし、せっかくのウォーキングのチャンスを逃したくなかったがねは、ただ一人、雨合羽を着て、計画通りに歩いた。永ノ尾神社からかまだ山まで、さらにはかまだ山から古屋敷まで歩く間、誰にも出会うことがなかった。古屋敷から先の勝負迫へはまだ足を踏み入れたことがなかった。たぶん間違いないだろうと歩き始めると、川沿いに真っ直ぐに行く道と左にカーブする広い道との分かれ道になった。少し迷った後、広い道を選択した。坂の道を登ったところに人家があったので、コウノさんの家に行く道を尋ねた。道を尋ねられた人は車で送ってあげようかという気配を示したが、永ノ尾神社からここまで歩いてきたという話を聞き、真っ直ぐに行く道を歩けばよいとだけ教えてくれた。




じ
やま
まるめ

そうして真っ直ぐな道に戻り歩き続けると、車がやってきた。不知火登ろう会の仲間だった。「車に乗らないか」と声をかけてもらったが、「せっかくここまで歩いたのだから、最後まで歩く」と答えた。そのうち丸目蔵人の墓があったので立ち寄ることにしたところ、なんと知り合いがそこにいた。“つつじ山”まで車で案内するという申し出があり、ここでは言葉に甘えることにした。


かくして“つつじ山”に連れて行ってもらい、途中いろいろな話を聞かせてもらった。このことを知らない不知火登ろう会の皆には“がねが消えた”“行方不明になった”と心配させたのだが、ともかくつつじを見て、コウノさんの家に着いた。登山靴の中の靴下はびしょぬれになって気持ち悪かった。靴下を脱いで板の間を歩くと、足跡が床にくっきりとついた。