4/8(火)午後4時に甲佐町にある寺を訪ねた後は松橋町に引き返し、午後6時から「ごちごち」にて花見代わりの宴会をすることになっていた。
寺には4人で行ったのだが、「ごちごち」にはホタクボンヌさんと武揚が加わって6人になった。
ま、宴会の様子や話はオフレコにすべきものであろうから、省略。
甲佐町へ出発前に集まった雨読庵虚仮堂のことをレポートしておこう。
雨読庵虚仮堂の披露宴が2012年12月に催されてから1年半ほど経過した。
その日、行ってみると、雨読さんと10歳年上だという人の2人が大きな鉄鍋で海水を煮立てていた。
海水から天然塩を作るのだという。
実際にできあがった塩をなめさせてもらうと、確かにNaClだけの塩とは味が違う。Mgなど天然のミネラルが含まれているから、ふくよかで複雑な味わいがある。
うまいと思った。
後で聞いてみると、天然塩作りは簡単ではなく、出来上がるまでにはいくつかの工程を経てやっとでき上がるのだという。
海水をくみ上げ、貯蔵するタンクがあり、釜があり、試行錯誤を繰り返しながら、天然塩づくりが着々と進行中なのだ。
雨読庵虚仮堂の中では、煮詰めたどろどろ状態の塩をコーヒーをドリップする濾紙を通して水きりが行われていた。
残った液体は豆腐を固めるときに使うにがり。
少量の天然塩を作るのに膨大な時間と労力を費やしているのだった。
天然塩は確かにうまい。
塩を作るというプロセスも楽しい。
皆に配れば喜ばれる。
そのライフスタイルこそが、何よりも称賛の対象となる。
しかし、そうだとしても、なぜ塩づくりを始めたのか。
ここにはある事情があった。
その事情とは何か。
次回に続く。






