1/27(月)新年会。
兄の武揚とともに坂本屋に出かけてみると、玄関のボードに“朗唱の会様”と書いてあった。
そうなのだ。
朗唱の会、新年会。
主催者はカレエダさんの指名により、新会長の雨読さん。
まだ、そのような意識が醸成されているとは言い難いが、とりあえず会長代行のような存在だろうか。
カレエダさんは今日(1/29)が手術日。
ブログに“あ~だ、こ~だ”と書いているから、実際は静かに日々を過ごしていても、傍目には騒動しているような印象を与えている。そうだとすれば、本人にとって不本意だろうけど。
結構難しそうな手術ではある。
手術が成功しても、回復するまでしばし静養する期間が必要になりそうだ。
そんなタイミングでの新年会。
しのぶたけさんが一番早くに坂本屋に来ていて、一人だった。
奥様のホタクボンヌさんは風邪をひき、高熱でダウンしているという。
「何もしないで、寝てろ」というしのぶたけさんからの言いつけがあったにもかかわらず、しのぶたけさんが不在のときに、こっそりと起きだし、書評をしたためてくれた。
書評とは、がねがリクエストしていたもので、文芸誌「しらぬい」6号を読んだ感想を、雨読さん、朱判さん、がねの3人についてペーパーにしたものだ。
高熱で苦しんでいるときに、約束を果たすために無理をしてくれたのだ。
有り難い。
がねに対しては、プロの目から「こういうことが大事。こうすればどうか」などと的確なアドバイスがあった。
今後の課題として胸に刻みたい。
お褒めの言葉もあった。
それは“兎の耳”というタイトルについて。
“兎の耳”というタイトルがとても中身に合っていると思いました。小さくきれいだけど、どこを向くか分からない不安定さを象徴していますよね。若い時代を感じさせるタイトルだと思います。
わおう!
そんなこと、本人は思いもしなかった。
そんな感性、がねは持ち合わせていない。
だけど、そんな風に言っていただくと、うれしい。
感謝感激。
やむなく休みとなったホタクボンヌさんのピンチヒッターだといって出席したのは、朱判さんの奥様、シルクさんだった。
宇城美展に展示してあったシルクさんの絵画について話を聞いた。
絵を描きはじめたのは、海外旅行中に偶然に合った夏目さんとの出会いがあったから。
人柄にひかれた。
夏目さんに絵を習うようになってから25年が経つ。
始めはデッサンから。
ここ数年はテーマを絞って、同じような絵画を描いている。
そのような話だった。
がねが“ここ数年、シルクさんの絵画をチェックしている”と言うと、シルクさんはうれしいような、何か決意を新たにしたような、困ったような表情を見せた。
“ただ、酒を飲みに来た”という武揚は誰かれなく話をし、酒を飲みまくり、いつものように陽気にはしゃいだ。
しのぶたけさんは、この会場に来るまで、富合町の観音寺を訪ねたそうだ。
朱判さんは混声合唱団で歌を歌っていて、この日は「箱根の山」を歌った。
この夜の宴会は3時間を超えてしまっただろうか。
雨読さんが新会長として、締めに“敦盛”を朗唱して、お開きとなった。
何にしろ、“今年も朗唱の会が始まるのだ”と、そう思った。



