3/21(木)はいつもより1時間ほど早い飛行機での熊本出発でした。東京は飯田橋で午後から始まるセミナーに少し時間があるので、新装なった東京駅を眺めることにしました。しかし、実際に東京駅で改札を出てみると、駅構内の広いこと、全くのところお上りさん、自分がどこにいるのだかまるで分かりません。うろうろと歩きまわってやっとのことで、駅のドーム部分の下に辿りきました。


しらぬいのがね-東京駅


 ここでデジカメを取り出し、スイッチを入れるのですが、充電切れです。「おかしいな、出発前に充電してきたはずなのに」と思うのだけど、使えないものは仕方がない。諦めるしかなく、それではと写メにしましたけど、東京駅はレトロな雰囲気がいいですね。


しらぬいのがね-ドームの天井


 そうこうしているうちに午前11時になりました。飯田橋で昼食をとるよりも東京駅構内で済ませた方がよかろうと飲食店を見回しますと、仙台の牛タン、江戸前の寿司、神田藪そばなどの店が目につきます。がねの場合、「東京に来ればそばだな」ということで、そばを食べることにして、せいろ2枚を注文しました。


 実は、注文するとき、1枚、2枚、3枚の意味を知らず、値段だけで決めました。で、箱形のざるの上に乗ったそばを食べ終わり、そばつゆにたっぷりとそば湯を注ぎこみまして、薄めの味にして飲みますと新鮮なそばの香りがして「やっぱり東京のそばはうまいな」と満足。


 ここでしばしの間があって、やっと気づいたのです。上のざるが終われば、下にもう1枚のざるが待っていることに。「あ~、2枚とはこういうことだったのか。もったいないことをするところであった」。1枚では量が足りない、2枚食べても足りないくらいの感じだったのだから。ま、そんな田舎者丸出しで、がねの1日目がスタートしました。


しらぬいのがね-東京駅の外観


 これは余談ですが、雪野さんと新大久保のそば屋でそばを食べたときに聞いた話です。大分の上野が丘高校を卒業し、武蔵野美術大学へ入学するというので、まさしく大分を旅立った雪野さんが東京駅に下り立ちます。そこでそばを食べることにした。ざるそばを食べたことがなかった雪野さんは、どうすればいいのか分からず、つゆをざるそばの上からかけてしまった。ざるの下からつゆが流れ出るのを雪野さんは茫然と見つめていた。


 随分昔のことではありますが、こうやって田舎からやってきた者は、東京での生活をスタートさせたのです。ときを経て、笑い話になるのだけれど、忘れられない思い出として記憶されるのですねぇ。