本妙寺廣嶋屋での特別例会において、越前琵琶熊本旭会、小島会長による「敦盛」の演奏がありました。


しらぬいのがね-小島さん3


 「敦盛」については、こちらのブログをご覧ください。

http://chikuzenbiwa.jugem.jp/?eid=7


 筑前琵琶は明治中期から昭和初期にかけて一世を風靡したが、今、その音色に親しんでいる人は決して多いとはいえない。しかし、時代は変わっても聴く者の魂を揺さぶる魅力は衰えていない。その音色がずっと響き続けて欲しいという願いを込め、小島会長による「敦盛」の演奏となったのです。


 越前琵琶熊本旭会は、最盛期には1000人の会員がいたそうですが、今では10人まで減ってしまいました。小島さんとしては、「まず、筑前琵琶の存在を知っていただきたい。是非とも聴いて欲しい。」という熱意から今回の演奏となりました。


しらぬいのがね-小島さん


 「敦盛」を聴かせていただいた感想としては、生半可なことではマスターできるものではない。才能に恵まれた少数の人にしかできないのではないか。そして、楽器としての越前琵琶が高価なこともあって、経済的に余裕のある人でなければ、続けることができないのではないか。そのようなことを思いました。


 しかし、そうであればこそ伝統の灯を消してはならない。そのような思いから小島さんは続けているのでしょう。機会がありましたら、皆さんも筑前琵琶を聴いてみられてはいかがでしょうか。


 こんな拙いブログでも、筑前琵琶をとり上げることで、何かしら意味を持つことになりますね。そんな難しいことを考えなくても、身近なところで琵琶の音に触れる機会があれば、自然と親しむことになるでしょう。


しらぬいのがね-小島さん2


 確か、小椋佳の父親が琵琶奏者ではなかったかな。子どもの頃から琵琶に親しんできたことが、後に、作詞作曲にまでつながっているという話を聞いたような気がします。小椋佳の歌は「語り歌」と言われます。まさしく琵琶の演奏とつながっているのです。


 小島さんが演じた「敦盛」も良かったですよ。余韻の中に悠久の時間を感じさせる音色。聴く人を一瞬のうちに遠いところへと連れ去ってしまう筑前琵琶の響きには“癒し”のエッセンスが宿っている。


 そのような説明文を持参されましたが、全くもって同意します。