福島第1原発事故については、関係当事者が英知を集め、総力を挙げて収束に向けて取り組んでいるところだから、余計なことを言わない方がいいと思っています。そのことに変わりはないけど、福島第1原子力発電所の他、国内に多くの原発があるから、稼働中の原発の安全対策を講じるべきですよね。
福島第1原発を見て分かるように、原子炉が同じ場所にいくつも集中していることに驚きます。さらに第7、第8の原子炉が建設予定であったという。これは、さすがに中止するしかないけど。既存の原発も同じように作られているとしたら、しかたない。1つずつにしておけばよかったなどと、今更言っても、もう遅い。
福島第1原発事故では、蓄電装置が7時間働いたそうですけど、後は停電となり、電気の復旧までに1週間ほど要した。それまでは復旧作業が何もできなかったに等しい。電気を作り、送ってもらうための複数の手段を備えていればよかったのに。これは、今からでもできる。そうした方がいい。原子力委員会でも反省点として挙げたから、ほどなく改善されるでしょう。
他にも基本的な対策が6つくらいはあるそうですけど、東京電力、経済産業省原子力安全・保安院、原子力安全委員会だけは、気づかなかった。イヤミを言ったところで、今更どうなることでもないですけど。「原発を作るときに必要なことは何?」と小・中学生にアイデアを出させたら、「原発を同じ場所にいくつも作らない(被害を最小限にし、危険を分散する)」「万が一にも電気が途絶えないよう複数の電源を持つ(修理・復旧がすぐできるようにする)」などと出されたかもしれない。
原子力発電の関係者だけは、原発で事故など起きるはずがない、電気が途絶えることはないと思っていたのでしょう。しかし、関係者以外の人の意見を聞くべきだった。そして、普通の人の言うことを聞いておけばよかったのにと思います。
起きてしまった事故に対して、関係者には事故の拡大防止に全力を尽くしていただきたいと切に願っています。それから先のことは言いません。こういう記事だけは書きたくなかったですけど。