歯科医通いが始まったがね、心も身体も沈みがち。気分転換が必要。

 「温泉、いいんじゃ?」

 宇城市松橋町の古保山リゾート、まだ行ったことないけど、どんなとこだろ?


しらぬいのがね-古保山温泉


ミステリー1

 浴槽から上がり、靴箱から靴を出そうと、ポケットからキーを取り出した。番号31。

 「ん?」31番の靴箱には何も入っていない。どうも隣の21番に入っているのが、がねの靴のようだ。


 31番のキーは31番の靴箱が開く。21番の靴箱は開かない。当たり前だ。手に持っているのは31番。


 Why?


 番台にいる人(※女性)に事情を告げると

 「お客さん、21番のキーはどうしたんですか?」

 「そんなこと言われても・・・。」

 管理用のキーを使って21番を開け、靴を出してもらった。

 「これ、お客さんのですか?」

 「使い古したワタシの靴です。間違いありません。」

 番台の人は、ジッと靴をはいたがねの足を凝視した。

 フィットしているから間違いなさそう、という目。


ミステリー2

 番台の人と、しばし不思議がって、外へ出た。

 お~、左手に自販機があり、ベンチと灰皿があった。

 そこで、建物を見るとガラス窓に紅葉が写っていた。

 「きれいだな」

 「ん?」

 外には緑の樹木はあるが、窓ガラスに映るべき紅葉など、ない!


 Why?


 すぐに番台の人を呼んだ。

 「ほら、見て!紅葉が写ってる。」

 「あれ?外には紅葉はない。」


しらぬいのがね-不思議な紅葉


 こちらの答はすぐに分かった。

 「これはね、外の緑の樹木が、屋内のオレンジ色ののれんに写っているんですよ。日差しが強くて、樹木の葉の形がくっきりとのれんに影を作っているんですよ」

 しばし、番台の人と不思議体験を共有した。

 2人は初対面なのに、もう、すっかり友達のようだった。


 しかし、ミステリー1は何故なのか、いまだに分からんバイ。