またまた「生そば もりやま」の話を・・・。
もりやまは、がねの大学の同級生。1年3組。第2外国語のロシア語専攻。ただし、大学で1単位も取得せず、中途退学。昔は多かったですね、中途退学者。がねの友達には、半分まではいかないけど、中途退学者がいます。
何故かって、それは人それぞれですけど、本人も何故かってことあまり深く考えたことなんかないんじゃないかな。
一つ思いあたることがあります。もりやまは、水俣病の支援活動に奔走していたのです。土本典明監督の映画「水俣」やユージン・スミスの坂本しのぶさんの写真とか、水俣病を象徴するものはありましたが、何といっても多くの人の心をとらえて離さなかったのは、石牟礼道子の著書「苦海浄土」でした。ドキュメンタリーのように水俣病に罹った人や家族から話を聞いて、文章にしました。この本を読めば、人の在りようを考えさせられます。読んだ人は優しい気持ちになります。そして、多くの人が支援活動に奔走するようになりました。もりやまもその一人でした。
「生そば もりやま」の店内には、今も、石牟礼道子の創作能「不知火」のポスターが貼ってありました。