ある程度、お肉の簡単な知識がついたとこで今回はお肉の中でもやはり人気の牛!!

 

 この牛肉の詳しい部位について

 

 スーパーでも手に入り、家庭で使えるという意味でホルモン(内臓系)は今回は除きます。

 

 しっかり良い肉を、今晩作る料理に適した部位を選べるようにして、育ち盛りの我が子に食べてもらいましょう!!

 

おさらい(良いお肉を選ぶには)

 

肉色が鮮やか

 肉は明るい赤色、脂肪はくっきりとした白。肉と脂肪の色のコントラストがはっきりしているもの

肉の表面がなめらかなこと

 ドリップが染み出していたり、見るからに筋繊維が荒いものは避けたい。冷やしているのにベタベタした感じのものは避けたい。

軽い

 水っぽい牛肉は重く、火を通すと固くなりがち。見た目には脂肪分が見えない赤身肉でも、中に脂肪分がまんべんなく含まれているものなら、軽く感じる

香り

 実は和牛と輸入牛では味自体はそこまで変わらない。鼻をつまんで食べ比べると舌の感じる味覚はほぼ一緒という実験結果も。ところが鼻をつまむのをやめると和牛には輸入牛とは違い、甘い香りがする。その香りが食感と味と合わさり、口の中に広がる。良いお肉の秘密は柔らかさだけではなく香りも重要。香りを嗅ぐチャンスがあれば試してみて下さい。

肉のきめ

 肉のきめが細かい部位は運動をあまりしない箇所で肉質は柔らかいのが特徴でステーキなどに最適。逆にきめが粗い、よく運動する肉質が固い部位はエキス分、ゼラチン質が豊富で煮込み料理に最適。よってきめが細かい粗いで肉の良し悪しをきめるのではなく、作る料理によって最適な部位を選ぶことが重要。

 

 ではではこれを踏まえて、部位の説明に入ります。

 

タン:牛の舌

 舌の付け根は脂肪がのった霜降り状の柔らかな部位。じっくり煮込むと柔らかくなり、独特の風味があるのでタンシチューに最適。焼肉をするならタン先の赤い部分ではなく、付け根のしかも周りの赤い硬い部分を削いだ芯タンを使うのがオススメ。スーパーでも同じ値段ならタン先は避けるべし!!

 

ネック:首にあるお肉

 脂肪分が少なく硬めですが、肉の味は濃厚でエキス分も豊富。挽肉や煮込み料理に最適。

 

:腕の部位

 肩ロースを覆うように位置し、脂肪分が少なく硬めですが、肉の味は濃厚でエキス分やコラーゲン・旨み成分が豊富。

 

とうがらし:腕にかかる部位

 とうがらしの形をしていて、内側部分には細かなサシが入って、サッパリしている。噛めば噛む程、甘く味が滲み出てくる。赤身の王道と言っていい部分。

 

とんび:肩から腕にかかる部位

 一頭から2kgしか取れない希少部位。肩の一部で、肉質はもも。味はさっぱりしていて甘く上品な味わい。

 

ミスジ:肩甲骨裏の部位

  一頭から2kg程度しか取れない希少部位。木の葉のような形と綺麗な霜降りで口の中でとろける、肉の甘みと風味を堪能出来る部位。

肩ロース:最も大きな部位の一つ

 脂肪が程良く霜降り状に分散し、ロース特有の牛肉らしい厚みのある旨さを味わえる。薄切りにして使うとさらに旨みが引き立つ

 

ざぶとん:肩ロースの芯の部分

 一頭から3kg程度しかとれない貴重な部位。肉の中で一番の霜降り部位で特上カルビとして出すお店も。とにかく柔らかいのが特徴で、肉寿司として生食で出すお店も。

 

肩三角:肩から腕にかかる部位

 肩バラの中で最も美しい霜降り、濃厚な味わいの貴重な部位。食感はプルプルしていて口の中でとろける。

 

リブロース:ロースの真ん中の最も厚い部分

 脂肪が多く、霜降りになりやすく見栄えも鮮やかな部位。肉質はきめ細かくて柔らかく、風味もある優れた部位。肉屋のオーナーから言わせると、ここが一番肉本来の旨さを感じられるところらしい…

 

サーロイン:腰の上部の柔らかい部分

 ヒレについで柔らかく、きめ細かく上質な脂の旨みをともなった牛の最高級部位。ステーキとしてよく使用され、1センチ以上の厚切りにして焼くと肉汁が逃げない。

サーロインの見極め→脂身は少しあめ色がかった白で、艶と適度な粘りがあるのが良い。霜降りは出来るだけ細かく点を打つように入っているのがよく、筋状に入ったサシは脂に見えるがスジである可能性が高いので避ける。

 

ヒレ:サーロインの内側にある細長い部位

 最も柔らかい肉質できめが細かく脂肪・筋がほとんどない。大きな牛でもわずか3%しか取れない貴重な部分。

シャトーブリアン→ヒレの中でもさらに中心部に位置し、柔らかさは最高位。味も見た目も美しいのが特徴だが、変色しやすいため、新鮮さが素人目でも分かりやすい。最近はこれシャトーブリアン?って言う箇所も何かとシャトーブリアンとうたって売り出しているところが多いので注意。

 

○:カイノミ:バラの一部でヒレ肉の近くにある部位

 とても柔らかく、脂も程良く入っていて、牛肉本来の旨味を味わえる。一頭から左右一対のブロックしかとれない希少部位。

 

カルビ:本来はアバラ骨辺りの部位

 韓国語でアバラ骨の間の肉のことで、サシが入りやすく味は濃厚。脂の旨みと甘みと香りが楽しめる。

 

バラ:繊維質や筋膜が多い

 肉質はきめが粗く硬めで赤身と脂肪が層になっており、濃厚な風味が味わえる。

★カルビとしてマエバラ、ナカバラ、ソトバラと使い分ける

 

うちもも:内股にあたる部分

 脂肪が少ない赤身で、きめはやや粗いが柔らかく、肉質が均一の固まりが取れるので、ローストビーフなどの料理に適する。

 

しんたま:牛のもも

 きめが細かく柔らかで脂肪が少ない部位。この中に亀の子や友三角という部位もある。

 

友三角:しんたまの一部分で外側にある部位

 切り取ると三角形になるのが名前の由来。脂が比較的に多い部位。個人的にはかなり脂を感じる部位なのでA5やA4は避けたい。A3あたりの部位を薄切りにして食べるのがオススメ。

 

そともも:ももの外側

 きめが粗く堅い肉質。薄切りや角切りにして煮込み料理に適する。

★ももの見極め→綺麗な小豆色で艶があり、色むらがない。表面の繊維質が細かいもの。キメが細かいとドリップが逃げにくいので焼いてもジューシーさが保てる

 

ランプ:サーロインに繋がる部位

 腰からお尻にかけての大きな赤身で、もも肉の特にきめが細かく風味もあり、柔らかい部分。とても柔らかく旨みがあり、ステーキ、ローストビーフ、たたき、ユッケにも最適。様々な肉料理に使える万能部位。

 

イチボ:お尻の先の希少な部位

 弾力のある赤身で先の柔らかい部分はステーキや焼肉に、それ以外の硬い部分は煮込み料理やシチューに適する。霜降りの甘さと赤身の旨みが合わさった部分。個人的にはイチボの固まりをよくローストビーフにします。めっちゃオススメ!!

 

すね:硬い部位

 運動量が多い為、脂肪がほとんどなく筋が多い。ゼラチン質を多く含み、肉の味が濃厚なので出汁を取るのに最適。じっくり煮込む事により、コラーゲンが溶け出して柔らかくなる。

 

テール:しっぽ部分

 いわゆるテールスープに使われている部位。よく煮込んで骨髄の部分がゼラチン状になると美味しくなる。コラーゲンが豊富で美肌効果あり。

 

 是非、スーパーでラベルを見て特徴を思い出しながら商品選びに役立たせて頂けたら嬉しいです。