朝、布団の中であれこれ考えてしまった。
奥井さんとどんな顔で会ったらいいんだろ。
様々な葛藤に襲われる。
こんな不安定な気持ちじゃ、とても仕事なんて出来ない。
その日は、体調不良を理由に仕事を休んでしまった。
夜、電話のベルが鳴った。
「おう、桜井、具合悪いんだって?」
近藤先輩だった。
「はい。熱がまだ下がらなくて。明日も無理かもしれません。」
ゴホンゴホンと咳払いをした僕に
「ウソ付け。熱があるのは、奥井さんに対してだろ。
明日は出社しろよ。」
先輩は全てお見通しだった。
先輩にばれてる以上、明日は休むわけにはいかない。
もんもんとしながら、結局一睡も出来ずに朝を迎えてしまった。
奥井さんとは、あいさつ程度しか交わさないまま2週間近くが経っていった。
