上岡龍太郎師匠が亡くなられました。ファンでした。幼い頃からバラエティ番組の司会者としてよく見てましたが、すっかり虜になったのは「パペポTV」からです。鶴瓶師匠とのフリートーク番組ですが、いまだにこの二人のコンビを超えるフリートークは見たことがありません。おじさん二人が下らない話をしてるだけですが、とことん笑えるし芸の力を感じさせました。
引退後でしたが御子息の小林聖太郎監督が私の大学の友人と結婚するご縁で披露宴の司会を務めました。すごいでしょ?日本一の司会者みたいな人の前で芸歴5年とかの若手噺家が司会をするんですよ?拷問ですよ(笑)拙い司会だったかと思いますが褒めて頂き温かい言葉も頂戴し感激しました。まさに紳士でした。師匠の音頭で最後に大阪式の三本締め(大阪締め)をしたのをよく覚えてます。良い結婚式でした。
NHKの「日本の話芸」は基本的に落語家と講談師以外出演しません。例外は私の知る限り上岡龍太郎師匠だけじゃないかと思います。2000年3月の引退直前の放送で『浜辺にて』。引っ張り出して見てしまいました。最後の種明かしコメント含めて圧倒的な話術。この時の速記は『上岡龍太郎 話芸一代』という本に載ってます。ちなみに私ちゃっかりコレにサインもらってる。「日々是遺言」と来たもんだ。
上方の芸人なのに粋な江戸っ子みたいな人でした。知性溢れる倫理的な話芸は他の追随を許さなかったと思います。憧れです。ずっとカッコよかった。ありがとうございました。合掌
柳枝