福岡披露公演千秋楽。朝から福岡に来た時にお世話になってる宮田家へ。素人の頃からの落語仲間で今はらくごカフェで「お茶の水落語会」という会を開いてる素人落語家の如月亭もんさんのご実家です。福岡に来るたびにお世話になってるので当の息子本人よりご実家に帰ってます。福岡公演の際の心の拠り所になっているお宅です。公演にも必ず大勢で来てくださるんです。ありがたいです。


 お昼に昨日と同じ会場のふくふくプラザに入ります。今日のゲストは昨日とは打って変わって重鎮が揃います。うちの師匠と一朝師匠と扇遊師匠というメンバーです。大変お世話になった一朝扇遊両師匠に口上に並んで頂けました。


 一朝師匠は国立演芸場、深川江戸資料館、IMAホールの披露目で並んで頂きました。我が一門の要ですが落語協会理事はもうお辞めになってますので、自分の弟子の昇進披露以外では都内寄席四軒の披露口上に出演されません。国立演芸場だけは出演者を一門で固めてくれたので、一朝小朝両師匠に並んでいただけました。普段からお稽古をはじめ色々と面倒をみてくださる大事な叔父貴です。地方の披露公演でも並んでいただきたかったので嬉しかったです。


 扇遊師匠はうちの師匠正朝とほぼ同期。私が憧れてる師匠のお一人です。普段からスマートでカッコ良いのですが酔っ払うと「ピャーッ」って感じの陽気なおじさんになります(笑)二ツ目の頃はずいぶん扇遊師匠からお仕事を頂戴し、日本全国色々連れて行って頂きました。私の都内の寄席の披露目では機会が無かったので是非とも一度口上に並んで頂きたかったのです。夢が叶いました。扇遊師匠は口上の中で俳句を詠んでくれました。


 いつの世も 柳の枝に 人つどう


 ありがたいです。ちなみに終演後の食事では案の定あんなにスマートだったのにひょうきんなおじさんになってました。楽しかったなぁ。


 日本各地で披露公演を開催して頂いてますが、口上に並んでもらう噺家は私がよくお世話になった方々に出演していただいてます。光が丘IMAホールの圓太郎師匠、深川江戸資料館の権太楼師匠、神戸喜楽館の松喬師匠と喬介兄さん、札幌教育文化会館の喬太郎師匠、めぐろパーシモンホールの談春師匠と一之輔兄さん、そして福岡天神落語まつりの市馬師匠、小朝師匠、花緑師匠、三三師匠、そして今回の福岡内浜落語会の一朝師匠と扇遊師匠。こういう方々に助けて頂きながら修業してきたので、恩人達に口上を言ってもらいたいという私のワガママです。


 番組は各師匠方の十八番の演目が並んで私も大興奮でした。若手公演の初日は終演時間が延びたので、うちの師匠がマクラで「若手は張り切る傾向がありますが今日はベテランですので下手したら短く終わりますよ」って笑わせてましたが私の上がる時間はほぼ同じでした(笑)今日来なかった九州の落語ファンは絶対損してます!


 二日間計6時間に及ぶ披露公演は無事にお開き。内浜落語会とひなたの会に本当に感謝。そしてご来場頂いたお客様、連日来てくださったお客様、心からお礼申し上げます。内浜落語会とひなたの会とてつかる寄席(現在休会)からもらった後ろ幕をバックに福岡昇進披露公演が大々的に出来て幸せでした。今後も福岡公演続けていきますのでよろしくお願いします。


柳枝