先日、『英国王のスピーチ』を観て来ました
今年度のアカデミー賞をこの作品が受賞したのも記憶に新しいですよね。
まぁ渋谷文化村の劇場はアカデミー賞効果で大混雑。
もともとあんまり大きな映画館ではありませんが、平日の朝なのに
30分前に行って、もう座席が無いなんてちょっと信じられません
主役ジョージ6世は『シングルマン』のコリン・ファース、
物語の要である聴覚師ライオネルが『シャイン』のジェフリー・ラッシュ、
(今は『シャイン』より『パイレーツ・オブ・カリビアン』のバルボッサ船長
演じてるおじさんって言った方がわかりやすいかもしれません。)
妻エリザベスがバートン作品では変人役ばかりのヘレナ・ボナム・カーター。
他にもマイケル・ガンボン、デレク・ジャコビ、ティモシー・スポール、
等など実に個性派演技派の重鎮達がズラリ並びます
それで史実に基づく英国王室の物語を描くんだから、
まず作品として間違いは無いですよね
良く言えば堅実。悪く言えば無難。
羽目を外すはずがない分、予想を裏切るような面白さは無いです。
もちろんとても面白い映画作品なんですけどね
一流のシェフと一流の食材が揃っていて、出された料理が
お値段相応だったら、「なるほどね~」ってなる感じ
☆☆☆☆★
星は四つって事で。ちょっと期待しすぎちゃったかな。
『ソーシャルネットワーク』より僕はよっぽど好きな作品なので
アカデミー賞をこちらが受賞して妥当だとは思ってますが。
ちょっと期待はずれだったのが最後のスピーチのシーン。
僕はもっと感動的なシーンに仕上がってるのかと思いきや、
案外淡々と描かれていてさほど鼓舞するような事も無く
どうせならチャップリンの『独裁者』のスピーチと対峙するぐらい
派手なスピーチのシーンを持ってきてくれても良かったかなと。
多少史実に反しても、もう少しスピーチで盛り上げて欲しいかな
まぁ逆にあれぐらいの方が上品で良いって意見も多いでしょうが。
全体のウィットに富んだ感じや、軽いシチュエーションコメディの
雰囲気がなんか三谷幸喜作品みたいな印象を受けました(笑)
俳優陣の洒脱な演技とイギリスの高貴な空気を
味わうにはとても良い作品だと思います