・9時からの動き出し ーGDP(国民総生産)でも、SDGsでもない
2010年、フランスのサルコジ大統領は豊かな社会を目指すためにGDP(国民総生産)に代わる新たな指標を検討させた。豊かな社会というのは、GDPだけでは測れないからだという。
その検討結果は2015年の国連総会で採択されたSDGs(持続可能な開発目標)にも反映されている。そのSDGsを目指すのが、ヨーロッパやアメリカや日本の組織のあり方だと言うのだが、これもGDPと同じく、世界や国や組織の全体での結果指標なので、個人としては共感しにくく、行動しにくいというのが本音のところだ。
現状ある課題をその歴史的経緯を含めてきちんと認識し、個人がどういう幸せを目指したいのか考えたり、議論したり、実践してみたりしてもらえるような「きっかけ」が必要である。それは指標より、もっと具体的なものがいいのだろう。そうすると個人の行動に対する意識が総意となり、その方向性や推進力が出てくるように思う。
