久しぶりに号泣しました。震えるほどに。
「イギリスNo.1ヒット」とか、「主演はアカデミー賞俳優ジム・ブロードベンド」とか、何となく引き寄せられるワードもそこそこありましたが…。
一人息子は名門ケンブリッジ大学に入学するものの、ビール工場で働く労働者階級の主人公である父親をバカにしていた。
反抗期というのもあったんでしょうが。そして首吊り自殺。
一人息子を失った父親はなにもできなかった自分を責め、一人息子を失った母親はやり場のない感情をパートナーである父親にぶつけるしかなかった。
父親は自暴自棄となり、自分を痛めつけたいという気持ちでビール工場で製品をぶちまけた。
その様子を見て、同情した同僚の女性は自分がやったと肩代わりして会社をクビになった。
その同僚からきた25年ぶりの手紙。
その手紙には、その同僚が末期がんで終末医療施設であるホスピスに入ったというのである。
主人公は、その手紙に対して、お見舞いの返信を近くのポストまで持参するために歩き出した。
それが、元同僚が入ったホスピスがある場所までの800キロの道のりの始まりだった。
というお話なんですが、
やはり、好きや嫌いではなく親にとって、子供は自分の人生の一部であることは間違いない。
また、夫婦にとっての一部でもある。それを失うことの喪失感がどれだけ大きいことか。
子を持つ方なら誰もがそう感じるのではないでしょうか?
その喪失感を埋めるための残り少ない人生における挑戦が、このウォーキングだったということだったんじゃないかと思えると、涙が止まらない。
(この映画2時間弱ですが、始まって10分で、もう涙が流れ始めました。涙)
やはり、お爺さんが主人公の映画はいいですね。若い主人公だと泣けない。(自分が爺さんだから!?…笑)
P.S.
黒沢明監督の「生きる」が好きな方なら、この映画も泣けるんじゃないでしょうか??雑感ですが。