大人が大喜びしたりしてはいるが、

野球は単なるスポーツである。


プロスポーツではあるが、

プロリーグがある国はいくつかしかない。


ヒットはヒットで、

ホームランはホームランで、

1点は1点で、


選手の年俸が何十億円でとか、

世界の国の代表であるとか、

大したことじゃない。


さらに、東日本震災の復興のシンボルとして、大谷選手や佐々木選手がいること、

さらに、吉田選手や岡本選手や村上選手がスラッガーとして、大きなホームランをかっ飛ばしたこと、

さらに、源田選手が骨折しながらチームに安定と守備力をもたらしたこと、

それらはローカルなこと、

とても素晴らしいこと。



しかし、しかし、

やはり、


世界中のファンの目に焼き付いたのは、


打って、走って、


投げて、声出して、


野球というシステムを超えた


これまでの枠組み


イデオロギーや

思想や

習わしや

型や

境界線や


全ての全てを吹っ飛ばし

皆の心を熱くさせた。


そういうMVPである。


背番号16


彼は… 夢の中の夢である。



だから、


ぜひ食糧が乏しい寒冷地にも、


ぜひミサイルが飛び交う戦地にも、


この夢が届けばいいのに。


心がポッとする瞬間があればいいのにと、


心から思うのだが。