【どうする家康・感想】三河一揆でどうする | たべあるにっき〜ご飯とお酒と芸能と〜

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空誓が家康を仏敵としたことで、多くの民が本證寺に集まる。

 

「進む者は往生極楽。退く者は無間地獄よ」と信仰心を逆手にとって民衆を煽る千代は、

 

やはり望月千代女ということで、間違いなさそうだ。

 

争いに信仰が絡むと厄介なのは、今も昔も同じで。

 

この五一向一揆も熾烈を極める。

 

徳川の家臣の多くが一向宗、しかも相手は仏。

 

家康は仏に弓引いたことになってしまった。

 

それを良策と思う家臣はいないが、殿が立ち上がってしまった以上、寺に屈するわけにはいかない。

 

『事情』『メンツ』というのは、厄介だ。

 

その板挟みとなって苦しむ人の心を夏目広次役の甲本雅裕が見事に演じていた。

 

一揆に乗じて吉良と松平も手を組み、家康の家臣たちに役職をちらつかせて寝返りを指そうという姑息な周到さ。

 

まさに魑魅魍魎が闊歩する戦国時代。

 

家康の白兎っぷり、世間知らずっぷりがより映える。

 

ついには、常に家康に付従っていた長吉までが元康を裏切り、家康は銃で撃たれてしまう。

 

弾が兜に当たり、気を失った家康の脳裏には、夢で見た義元の姿。

 

天下の主は民であると説いた義元の

 

「あの者達が汗水たらして得た米と銭で我らは生きておるのじゃ。我らは民に生かしてもらっているのじゃ。民に見放された時こそ、我らは死ぬのじゃ」

 

目が覚めた家康の目に映ったのは、鍬を武器代わりに手にしたまま息絶えた子供。

 

義元の言った意味を、ようやっと悟る家康。

 

この時の、松本潤の演技が素晴らしい。

 

誰だって、自分の非を認めたくはない、愚かさを認めたくはない。

 

しかし現実、己は非を犯し、愚かであったのだ、謝っても謝り切れぬことをしたのだ。

 

それを、表情一つで見せて来た。

 

家康に襲い掛かる民衆から、身を挺して家康を守ったのは、裏切ったはずの長吉。

 

己の命と引き換えに家康を守り、裏切ったことを詫びる長吉の姿を見て

 

また家康の中で変化が生まれる。

 

一方で家康の命を受け、空誓を亡き者にするために寺に潜んでいた半蔵たちは一向宗側の軍師の正体を掴む。

 

その軍師が、本多正信だと知った家康の目に浮かんだ涙。

 

…今回、主演の松本潤さんがジャニーズ事務所の所属であることや

 

アイドルグループのメンバーである、ということだけで叩かれているネット記事やツイを目にする事も多い。

 

そのフィルターを外せば、自分としては叩かれる必要性はゼロの役者に感じている。

 

アイドルやアイドルが多く所属する事務所だからと言って演技ができないわけではないことは

 

既に多くのジャニーズタレントが証明している。

 

反省会タグというものをぶら下げたツイも流れてくるので読んだが…

 

「史実が」「大河ドラマとは」「演技とは」と言う割には

 

そのどれにも精通していない感が否めないコメントばかりなので

 

純粋にアンチなのだろうと感じた。

 

人気者は、大変なのだな。

 

「どうるす家康」ここまでで8話を見た形になるが、とても楽しく視聴できている。

 

これからも見続ける事になるだろうし、何よりも

 

家康の成長を家臣団と一緒に見届けたいと思ってる。

 

そう思わせる家康を見せてくれる松本潤は、やはりすごいのだと、納得せざるを得ないのだ。