お寺へのご奉仕 | 奈良 聖林寺ものがたり

奈良 聖林寺ものがたり

奈良の聖林寺 国宝十一面観音立像の光について
四十年来光背(光)の研究をしています。

幼友達が、私の事を気遣って、強く注意をしてくれました。
「私の、聖林寺への仕事は、全て、ご奉仕で、自分の収入にはならないことを、きちんと伝えなさい。絵本を売ることも、自分の為ではないことを、言えば、もっと、理解をしてもらえる」と、言うのです。

お寺にご奉仕は、お釈迦様の時代から、当然のことです。

お寺は、禁欲的な奉仕の場所です。
お坊さんが、まずは、贅沢をするようなお寺は、人の支えを失います。
残念ながら、現代では、他所には、心得違いの坊さんもいます。
まずは、自分達の住む、庫裏の為の沢山の寄付を集めて、いざ、次に、本堂の為の寄付をと言っても、集まらずに、人々の信頼を無くしたという話は、最近も耳にしました。

今回の絵本の作画も、十一面観音の「光の復元」も、私の、仏教へのご奉仕です。収入を得た仕事ではありません。
その私は、家族を初め、沢山の友人達の、支えがあって、ご奉仕を続けて来ることが出来ました。けして、私一人の力のご奉仕ではありません。
その事実からも、あえて、声を大きくして、私のご奉仕を、宣伝するのは、恥ずかしく思ってしまいます。

沢山の方々にご理解頂きたいのは、聖林寺は、観音様をこれからも、時代を越えて、沢山の方々の心の支えであり続けていただけるよう、祈りを込めて、浄財をお願いしております。

私は、身近に居て、何時も、「小さなお寺が、日本の大切な国宝を、大きな支えもなく維持していくことの、心労と費用は、大変なことでしょう」と想像しています。

お釈迦様が伝えられ、それを受け伝え続けた人々の教えを、平等や平和、慈悲の心を、末永く、伝え続けて行けますように。

勧進絵本と言われる、この絵本が、広く沢山の方々の元に届けられ、聖林寺に、新しい、安全な収蔵庫が建立されますように、祈り、祈り続けております。

先月の、歌手のはるかちゃんのお誕生日の会の写真、「光」を背にして、はるかちゃんの持つ、バースデーケーキのろうそくが、不思議な輝きをしています。
今、不思議な有り難いご縁で、観音様の「光」が、立ち上がる「古民家多久和」には、美しい光が、四方八方に満ちているようです。
はるかちゃんの美しい心の波長が、観音様に届いているのだと思います。