息子に読み聞かせ~いけちゃんとぼく~ | 湘南雑筆堂~本と美味いもん日記~

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湘南(?)に暮らし30年近く経ちます。30年も住んでいると、いろんな発見をするもんです。 
 そんなちょっとした湘南の発見を自分の読んだ本に絡めて皆様にお伝えできればなと思います。
 

先日、大船駅の本屋で酔っ払い買いしてきた本


いけちゃんとぼく/西原 理恵子
¥1,155
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西原 理恵子の作品は


ぼくんち (ビッグコミックス)/西原 理恵子
¥550
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を、スピリッツ連載中に読んだことがある程度。

わずかな記憶をたどってみると、

かなりディープなお話だったような気がする。

生きていくために、クスリを売る、体を売る・・・

などなど、のほほんとした絵柄からは想像できない話だったな。


「ぼくんち」のストーリーから考えると、


西原理恵子の本が子供への読み聞かせに絶えうるのだろうか、


と言う疑問が残るが、

今回、僕が購入した「いけちゃんとぼく」絵本なのだ。


といっても、西原さんの今までのマンガの作品とどう違うか、

言われると「?」なのだが、

2~3回通読した後、とりあえず3歳児の息子に

読み聞かせてみた。


はじめはのうちは、

「いけちゃんってなに目??」なんて言って、

興味は示しているのだが

いつも最後まで読まずに

途中で眠ってしまうわが息子。


やはり、絵本とはいえ

西原さんの絵本は3歳児の息子には

まだ、内容的に早すぎるのか?


もう一度、じっくり自分が読んでみると、

やっぱ3歳児にはわからない気がしてきた(笑)


主人公のいけちゃん(=なぞの生物)ぼく


幼い「ぼく」「いけちゃん」に見守られながら、

成長していくお話。


冒頭には「ぼく」の祖母のことが書かれていたり、

(おばあちゃんに育てられている??)

また、途中では「ぼく」のお父さんが亡くなったりして、

「ぼく」の抱えている背景が見え隠れしている。


そんな「ぼく」の小学生の頃のエピソードは

誰もが一度は経験するようなことなんだけど、

夜一人でトイレに行けなかったり、

友達にいじめられたりしながら、

今度はいじめ返したり、いたずらしてみたりして

逞しく成長していく。


いけちゃんは「ぼく」の成長を

時にはうれしく、時にはジェラシーなんかもしたりしながら

温かく見守っている。


繰り返して読んでいると

気にかかるいけちゃんのセリフが幾つかある。



「あのね きみはね よわむしで つよむしで いじわるで やさしいの。

それで かっこつけむし」


「男の子ってなんでいつも日のにおいがするんだろう」


「男の子は急に走るのが早くなるって」


こうした言葉がさらりと盛り込まれているのは

西原さんが9歳の男の子と7歳の女の子の母だからなのか。


読んでいると、なんとなく、

自分の遠い昔の小学生の記憶が呼び覚まされてくるような・・・


最後にいけちゃんの種明かしが・・・。

そこでウルウルとくるのかも。


息子にはもう少し大きくなったら読ませることにしよう。