パソコン内のファイルを整理していたら、「手記」と題したファイルが目にとまりました。
平成7年、初めて癌が発見された母親が生前に準備していたものです。
15年間の闘病生活にピリオドを打ち、平成22年に旅立ちましたが、亡くなる3年ほど前から手書きの原稿を私に預け、印刷を急ぐようにとよく話していたことを思い出します。
「縁起でもない、何言ってんだよ」
そんな会話でいつも終わっていました。
親子とは不思議な力が成立するものです。
息子として、「そろそろ準備しなければな・・・」と感じ、手配を済ませて数ヶ月。
亡くなった当日に、印刷があがってきたのです・・・。
様々な感謝の言葉が綴られていましたが、そのうちの一部に書かれていた言葉をご紹介します。
~ 人間は、自分の生涯に与えられた使命を精一杯果たし、誠実に生きてこられれば、それで良いのだと振り返りました ~
~ 『いのち 大切』 赤ちゃんのいのち お年寄りのいのち 地球より重い 人のいのち ~
死が迫っていることを知りながら書いた言葉。
その心境をゆっくりと考え、改めて感謝をしたいと思います。