一通の証書に二人の遺言

第975条（共同遺言の禁止）
遺言は、二人以上の者が同一の証書ですることができない。

という条文があって。


更に、こんな判例もあって。

（最判平5･10･19）
一通の証書に二人の遺言が記載されている場合であっても、両者が容易に切り離すことができるときは、本条によって禁止された共同遺言にあたらない。


１通の証書で二人が遺言して、更にそれが簡単に切り離せる。加えて９６８条の要件も満足して、ってなると実際のところどんな遺言だったんだろ。


「俺、遺言を書いとこうと思うんだけど。」

「あら、それじゃ私もしとこうかしら。」

「んじゃ、一緒にコレに書くか」


なーんて感じなのかしらね。



第968条（自筆証書遺言）
自筆証書によって遺言をするには、遺言者が、その全文、日付及び氏名を自書し、これに印を押さなければならない。
2 自筆証書中の加除その他の変更は、遺言者が、その場所を指示し、これを変更した旨を付記して特にこれに署名し、かつ、その変更の場所に印を押さなければ、その効力を生じない。