以前、日本銀行に行き、『お札の一生と日銀』という講義を聴きに行ったことがあります。講師は日本銀行 | 松陰のブログ

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以前、日本銀行に行き、『お札の一生と日銀』という講義を聴きに行ったことがあります。講師は日本銀行発券局のマツノさんという方でした。丁寧な語り口で非常に面白かったです。まず日本銀行券についての話。大黒札が紙質強化を目的としてこんにゃく粉を混ぜたため、ねずみの被害が多発した話などをしてくれました。日本銀行のある日本橋が架橋100周年を迎えたそうです。日本橋の絵が印刷された旧五円紙幣と日本銀行本店が印刷された旧百円券を紹介していました。日本は諸外国に比べて銀行券を多く使用している国だそうです。米国、英国、ユーロ、カナダの銀行券発行高と比較して教えてくれました。日本で銀行券がよく使われる理由としては、①治安が良く、現金を持ち歩いても安全、②冠婚葬祭の際に現金を包む風習がある、③自動販売機の普及、④銀行券の品質がよく偽造されにくい、⑤金利が低いなどが挙げられます。銀行券の受払動向(市場に流通させることと市場から回収すること)には季節的な変動があるようです。年末から年始にかけてが最も流通量が多くなるようです。年末に日銀から出て行き、年初に日銀に戻ってくるようです。一週間にも一定の流れがあり、木、金曜日に出て行くことが多く、月、火曜日に戻ってくるそうです。大体、60兆円が戻ってくると、その全額を鑑査するとのこと。大変な作業ですよね。偽札、汚れた貨幣をはじき、それを裁断したり、リサイクルに回すそうです。日本銀行の鑑査には、①真偽鑑査、②枚数計査、③正損選別があります。自動鑑査機という機械と手作業の鑑査を併用して実施しています。日本銀行の偽造防止技術は世界でもトップクラスだそうです。なぜ偽造を防止しなくてはならないのか。それは、①お金に対する信認の低下、②労働意欲の低下、③経済活動の混乱、④偽札を掴まされた人が損をするなどを防ぐためです。日本銀行発券局のマツノさんは、かつて戦争時に敵国にわざと偽札をばら撒き敵国の経済を混乱させようとした国もあったと話してくれました。確かに偽札によって経済が混乱すれば、明らかに国力は低下します。戦争をする上で経済は重要な要素であり、物資の調達や国内の混乱などを考えれば、偽札による攻撃は注意しなければならない要素だと思いました。私がこの『お札の一生と日銀』という講義で感銘を受けたのは、日銀の真摯な姿勢です。日本銀行発券局のマツノさんは言いました、「国民の皆様に綺麗なお札を気持ちよく使用してもらうために日本銀行は努力をしています」と。そんなに海外旅行が多い方ではない私ですが、少ない経験ながら海外旅行で外国に行った際、国によっては汚いお札が流通しているのを目の当たりにすることがありました。確かに流通されている日本のお札って綺麗だなと再認識しました。日本銀行のこうした努力のお陰で私達は綺麗な貨幣を使用でき、金融市場が循環しているんだと思いました。有り難う、日本銀行。『お札の一生と日銀』という講義は非常に面白かったです。また、企画展が行なわれ、『お金の話あれこれ』という小冊子をもらいました。この『お金の話あれこれ』という小冊子はものすごく面白いです。『お金の話あれこれ』という小冊子を基にお金に関する問題を出してみます。挑戦してみて下さい。