松岡正剛著『多読術』という書籍を紹介する。 私の学生時代に『情報の歴史』という書籍が話題になり | 松陰のブログ

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松岡正剛著『多読術』という書籍を紹介する。

私の学生時代に『情報の歴史』という書籍が話題になり、その時から松岡さんの名前は知っていました。松岡さんって、工作舎の編集長だったんですよね。学生時代に私は工作舎の書籍を読みあさりました。アーサー・ケストラーの『ホロン革命』、エリッヒ・ヤンツの『自己組織化する宇宙』、フリッチョフ・カプラの『ターニング・ポイント』、ピーター・ラッセルの『グローバル・ブレイン』、アーサー・ケストラー編の『還元主義を超えて』・・・・。当時、工作舎の書籍は大好きで読みあさりましたね。私はかなり思想的に影響を受けていました。特にアーサー・ケストラーとエリッヒ・ヤンツはお勧めです。まあ、他の書籍も面白く、モノの見方の在り方を教えてくれるものだと思います。

『多読術』という書籍の中にも、ホロニックな考え方が反映されていました。「鳥瞰力」と「微視力」(48頁参照)、「鳥の目」と「足の目」(175頁参照)、「正の領域」と「負の領域」(200頁参照)などは全体と個との有機的な調和を表す概念を示唆しています。166頁には、複雑系のことが記載されていて、「その複雑系では、どこかで水が氷になったり、もやもやした雲がウロコ雲、イワシ雲になったりするような「相転移」がおこるフェーズがあります。そこは複雑系の科学やカオスの理論では「カオスの縁」などとも呼ばれているんですが、そこでいったい何がおこっているかというと、新しいオーダー(秩序)が生まれています」と述べています。まさにホロン、自己組織化です。私の好きな世界です。ちなみに、「相転移」のことを詳細に知りたい方は清水博著の『生命を捉えなおす』(36頁)という書籍がお勧めですし、「カオスの縁」はスチュアート・カウフマン著の『自己組織化と進化の論理』という書籍を読むと理解できると思います。松岡正剛氏の述べる複合読書法、インターテクスチュアリティ、間テキスト性(150頁参照)です(笑)。

私も読書は一期一会だと思います(149頁参照)。先に述べた書籍以外にも司馬遼太郎氏の『世に棲む日々』、野中郁次郎氏の『企業進化論』、ケインズの『雇用、利子および貨幣の一般理論』等々。あ”ー、あ”ー、挙げるべき書籍が多過ぎて書ききれません。このブログでおいおい私に感動を与えてくれた書籍を挙げていきたいと思います。また、『多読術』は本当に読みやすい書籍でした。編集の巧みさを感じさせてくれました。ルビの振り方などに細かい配慮がされています。私も多数の書籍との出会いによって人生を豊かにしてもらえました。これからも良質な書籍を読み、自己成長の糧としていきたいと思います。