三金兄に仕事をお願いするときは、
私の手に負えない可能性がある仕事が多かったです。
「ギャラはええけど、野外で落語をする仕事」とか。
「落語の後、宴席がついてる仕事」とか・・・。
もちろん三金兄は先輩ですから、
「できるだけ失礼の無いように」という思いでギャラを用意します。
(できるだけ金額が多くという意味です)
ある時、三枝一門の方々(六代文枝一門)といた時です(三金兄・三ノ助兄・淀家萬月兄・たまetc.)
三金兄「たま、こないだはありがとうな。ビッグマネーをもろて」
たま「ビッグマネーって(笑) いえいえ、お兄さんですから…。出来るだけの額しかないですけど」
三ノ助兄「お兄さんのビッグマネーってどれぐらいですの?」
三金兄「まぁ、そうやなぁ・・・1万円超えたらビッグマネーや」
全員「(笑)・・・安ぅ! それやったら何でもビッグマネーですやん」
三金兄「そらそうと萬月兄さん、今度、リトルマネーの仕事があるんですけど…」
萬月兄「ちょと待て!・・・行くよ」
全員「(笑)・・・行くんかぇ!」
↑
まさに、三枝一門のノリ(笑) あの人達はずっとこんな事を言うてた。
でも最初は落語だけのゲストで出てもらってました・・・。
年季明けして、初めて「落語家でない人」から依頼された私の落語会(京都のアリサハウスミュージアムの会)で、
1回目のゲストは三金兄でした。
その時、三金兄はNHKコンクールの予選の前だったので、ネタ出しの「寝床」一席とは別に
コンクール用の短い「鯛」も披露しはりました。
確かその日も三金兄は、掛け持ちで、タクシーで到着した時は、すでに開演間近で、
青の色紋付きのまま会場に登場しました。
楽屋へは客席を経由しないといけないので、その日も、開演前にお客様全員に愛想をしていました。
落語初めての人だらけの会場に、色紋付きの三金兄が手を振りながら通って行く姿が
スターの登場みたいになり、お客さんが「うわぁー!」みたいに歓声をあげていました。
私の初めての余興落語会で、しかも第一回目の開演の前ということで、
思わず、私は、「誰の会や思てんねん!」と嫉妬しました。
「何を目立とうとしてるねん。俺が主役や!」という思いがその時は出ましたが、
三金兄と付き合っていくうちに、そんな事は、いつもの事で慣れました(笑)
それは三金兄のただのサービス精神だからです。
それからしばらくして、私は
逆に三金兄にそのサービス精神をいかんなく発揮してもらい、
私が助かる仕事に一緒に行ってもらうようになりました(笑)
・・・堺のお寺の野外の落語会。宴席付の落語会。
あげくは、私は行かずに、三金兄だけ「宴席付の落語会」に行ってもらう・・・もありました。
回数は少ないのですが、ビッグマネーでした。
つづく・・・・って、まだ続くかは不明です。
「思い付いたいくつかのエピソード」は、ここには書けないものもあり、
パンフやマクラに取ってあります。残りが全部「書けないシリーズ」だったら、
当然書けないです。
あと、このまま行くと、いつ止めたらええかわからなくなりますし、
このままやと
「笑福亭たまブログ」ではなく、「桂三金ブログ」です。
でも、三金兄のおかげで、
アメーバブログの落語家ランキングで、
文枝師匠に次いで2位になったり、3位になったり、
凄い事になっててビックリしました。
それだけ三金兄を検索する人が多いんやなと思いました。
三金兄の「もっと言うて言うて」が聞こえて来そうですが、
三金兄をダシにして、売名行為をしてる気がして・・・なんか複雑です。
一旦区切ってから、もっとフラットに
お兄さんの話題をまた出した方が良いのかな・・・とも思います。
まずは、お兄さんのおかげでランキング上位になりました。ありがとうございます!