今日、できらく(昔のできちゃったらくご)で口演させてもらった三金兄の話です。

 

 

三金兄は記憶力が凄かったです。

 

今から15年以上前です。

 

三枝師匠がトリの落語会で(たしか茨木だったと思う)、

 

三金兄が前座だった。

 

 

三友事務所(現六代文枝師匠の個人事務所)のマネージャー・Tさんが

 

三金兄には何も告げずに「米揚げ笊」をネタ出ししてチラシの印刷にかけた。

 

 

落語会の開催2週間前ぐらいに三金兄が自分のやるネタが「米揚げ笊」と知り、

 

三金兄「Tさん、ボク、そのネタ持ってないですよ」

 

Tさん「ええー!そのネタ持ってなかったっけ?」

 

のやり取りの後、覚えてやることにしたそうである。

 

そのやり取りの直後(2~3日後?)に、当時の三枝師匠から電話があり、

 

三枝師匠「お前、今度『米揚げ笊』やるんやろ? 今日昼間、時間空いたから、

       稽古見たるわ」

 

・・・ええーっ!まだ覚えてないがな。。。となり、私の家に電話がかかって来た。

 

三金兄「今から、電話で儀式や」

 

たま「儀式ですか?」

 

※三金兄が落語をする前に私に台本を渡して、自分が覚えてるか

 チェックすることを儀式と、当時我々は呼んでいた。

 

たま「ええですけど・・・何でですか?」

事情を知る

たま「大変ですね。ええですよ」

 

三金兄の「米揚げ笊」を聞き、

 

たま「めちゃめちゃスムーズですやん!」

 

三金兄「いや今は米朝全集を読んでてん」

 

たま「何やそれ!」

 

三金兄「もう行かなあかんわ。ごまかしもって喋るわ・・・」

 

数時間後、三金兄から電話がかかって来て

 

三金兄「今、(師匠の稽古)終わったわ」

 

たま「どうでした?」

 

三金兄「師匠が“おぉ~、よう覚えてるやないかぁ”って、バレへんかったわ」

 

・・・凄いな!

 

たま「三枝師匠でもバレへんって凄いですね」

 

三金兄「凄いやろ。俺も凄いって思ったわ」

 

たま「(笑)」

 

※ある時からプライベートの三金兄は、

 

出会いがしらは「文枝師匠の喋り」で

瞬時に「文福師匠の喋り」になって、

落ち着いてから「三金兄のニュートラル」に

 

戻る感じでした。この「米揚げ笊」の時は、まだその感じでは無かった気はします。

 

六代文枝一門の方々と三金兄の間にはきっと数えきれないエピソードがあると

思います。物凄い聞きたいです。