今回は茨城県の県西地域の国指定重要文化財の探訪録です。
県西地域には4か所に重文があり、うち1つが常総市にある坂野家住宅ですが、時間の都合上断念し、さらに北上した下妻市にあるこちらから探訪しました。
1577年に建立された大宝八幡神社(だいほうはちまんぐう)の本殿です。名前のとおり大宝律令ができた時期ですので、1300年以上前に創建された古社です。本殿は茅葺から銅葺に変更されています。境内に1件だけ茶屋がありますが、集落に溶け込んだ雰囲気です。
下妻氏の居城、大宝城があった場所でもあり、辺りは国指定史跡でもあります。
さらに北上し、筑西市の北端、栃木県との県境にあるのが内外大神宮です。
この地は小栗といい、かつては伊勢神宮の宮領であったことから、影響を強く受けています。
車を停めるスペースはあるものの、枯葉が参道を覆うなど外部の参拝者を想定していない感じがいいですね。集落の中にありますが、案内標識もない完全なる田園地域にあります。
緩やかな石階段を上がると目に入るのは1574年に建立された内外大神宮の御遷殿です。要は本殿の改築中の神様の仮のお住まいです。非常にシンプル。
1679年に建立された両本殿。伊勢神宮と同じく右が内宮で天照大御神を、左が豊受大御神を祀っています。天照大神が格上ということで社殿も若干大きくなっています。江戸期のもので、かつ、その後に銅葺屋根に改変されてはいますが、三間社神明造(要は古典的かつお伊勢さんの伝承)も加味され、味わい深いものとなっています。両御門も附指定を受けています。
しかし、本当に商売っ気ない雰囲気で、本当に地元の鎮守なんですね。
そこからほぼほぼ真東、桜川市にある1465年に建立された天台宗 小山寺の三重塔です。