1月にイギリスはEUを離脱し、その後イギリスとEU間の自由貿易協定(FTA)交渉が開始されました。
一般的にFTA交渉では、妥結までに数年かかると言われており、移行期間はあると言うものの、イギリスにとっては一刻の猶予も許されない状況です。

しかし、この交渉が、コロナ感染の拡大で中断し、年内のにFTA発効にこぎつけるのは極めて困難な状況になっているとされているのです。


FTAの合意がなされないままに、猶予期間が過ぎれば、イギリスとEU間には貿易に関税などの障壁が復活する事となり、「合意なき離脱」に匹敵する規模の大混乱が生じる可能性が高い事となります。
イギリスのジョンソン首相は、例の如くこの事態に対し、移行期間の延長をEUに要請しないと強気の発言をしています。


新型コロナウイルスの影響で、世界の経済は大きく落ち込み、先が見通せない状況で経済の先行きを考えた時、このタイミングでイギリスのEU離脱が行われ、しかもFTAも結ばれないまま行われれば、イギリスやEUにどの様な影響を与えるのか、益々読みにくくなっているのです。


この結果は、現在では見通す事は出来ません。

大きく落ち込む経済活動からの復旧が、イギリスにとってEU内に居た方が良かったのか、離脱していた事が良かったのかについて大変気になる事となります。


コロナウイルスに関しては、ヨーロッパ大陸と海を隔てている事でイギリスは水際対策は取りやすいというメリットがあったかもしれません。

しかしEU離脱はこうした地理的にヨーロッパ大陸と切り離されるとは違い、経済圏として完全に切り離されることになるのです。
経済対策を独自判断で取れるというメリットはあるでしょうが、もしFTAが締結されないまま猶予期間が過ぎれば、イギリス経済にとって、大きなマイナス要素となってしまいます。


元々、混沌としていたこの問題が、コロナウイルスの影響により、益々混迷を極める事が予測されるでしょう。

いずれにおいても今後の世界全体の経済とあわせ目を離せない状態です。

 

 

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