先日、中東情勢の悪化を受け、海上自衛隊の護衛艦「たかなみ」が中東のアデン湾に派遣されました。


派遣の目的は、中東海域の調査と発表されています。
 

この護衛艦たかなみとは全長は151m、基準排水量は4650t、ヘリコプター1機を搭載できる汎用護衛艦なのです。
ここまでは、調査船と言われても気にならない範囲ですよね。

 

しかし、護衛艦「たかなみ」の英語での表記は、Destroyer(デストロイヤー)つまり駆逐艦です。
世界的には駆逐艦に分類される護衛艦たかなみには、54口径、127ミリ速射砲と呼ばれる大砲、飛んでくるミサイルや飛行機を撃ち落とす対空ミサイルや海の上や地上の目標を破壊できる対艦ミサイルを装備しています。


もちろん、ここで憲法9条の問題を掘り下げる訳ではありませんが、問題は、護衛艦たかなみのような重装備の軍艦でなければ任務をこなすのに危険な海域ということです。


そして、中東情勢を悪化させているアメリカとイランの対立です。
アメリカは、もちろん日本の同盟国です。
一方イランもまた、日本と正式な国交があり、親日的といわれる国であるのです。


両国の対立は、石油の輸送海域を危険に巻き込みかねない国際的な問題であり、アメリカを支持する有志連合と呼ばれる国々がそれぞれ軍艦を派遣しています。
 

日本は憲法9条に触れるため有志連合に公に参加するわけにはいかずに、調査目的とだけ発表しています。
北朝鮮問題や韓国との貿易問題、中国の進出など日本の周辺も不安定な中、アメリカの同盟国という立場だけで遠い国の争いに加わる。
正しいのかと疑問に思われている方も多いでしょう。
これからのアメリカとの付き合い方も考えなければならない時代が、もうそこまで来ているのかもしれませんが、大人の事情はまだまだ沢山ありますね…