年収とは実は職業を決めた瞬間にほぼほぼ決まってしまうものだと教えられてきました。
最初は私自身嘘だろ?と思っていましたが、今となっては分かってしまう事が大人になってきている証であるのかなと…
どのような決断をするにしても自分の選択が将来の年収の期待値へどのような結果をもたらすのかをわかった上で決めた方が勿論良いでしょう。
その方が当然に後悔が少なく納得しやすいキャリアを歩いて行けるはずです。
さて、その年収という概念を決めているモノとはなんでしょうか。
個人的に3つあると思っているので以下に順に紹介をしていきたいと思います。
まずは自分自身の職能の価値という事は言うまでもないと思います。
モノの値段が決まるときと同様に、その人の持っている職能(スキル)に対する需要と供給で年収は決まります。
今よりも需要が増加すれば価格は上がり、供給が増えれば価格は下がります。
私たちの年収もその原理と根本は全く同じような仕組みであり、需要が高い職能を持つ代替がききにくい人の給与は高く、その逆は低くなります。(なっています)
もっとわかりやすくいえば、営業職能を身につけるのか、マーケティング職能を身につけるのか。
はたまた法務職能なのか人事職能なのか、これらの違いで職能につく値段は違うという事です。
遵って自分の給与が上がらないという事は自分の価値が上がっていない事に起因していると考えられるわけです。
似たような事を繰り返し、慣れてきて仕事が早くなったとしていても1年前の自分と比べ顕著に何か新たな事が出来るようになったかを考えてみれば良いと思います。
あくまで年収は職能の需要と供給で決まるのであって、年功序列時代の残像を求めて定期昇給を期待していいのははるか昔の事ではないでしょうか。
大事なポイントとしては少なくとも自分自身の職能の研磨を怠ってはならない事です。
そして、2つ目は所属する業界の構造です。
同じ職能であっても産業や業界の構造により沢山の給与を払える場合とそうでない場合が存在しており、各企業や経営者が自由に決められるように見えていながら本当は自由にはなっていません。
払える人件費にはその業界特有の構造的限界があるのです。
当然ですが儲かっている業界や企業の方が年収は高くなりそうでない場合は逆になります。
仮に、とあるカレー屋の大将の年収は大体同じになると仮定しましょう。
実はこれがカレー屋だけでなく、八百屋も喫茶店のマスターもケーキ屋もたこ焼き屋もだいたい年収は同じです。
市場構造を同じくする同業者は大体似た年収に集約されていくのです。
市場構造が払える人件費を決定しているからなのです。
カレー屋を経営するにあたり本当は自由にならない(なっていない)事がほとんどなのです。
まずは原材料費ですね。
仕入れ先や製造コストを工夫したとしても限界があり、各店がそれなりに工夫するので結果は似てきます。
同様に従業員の人件費や店舗の維持費も似てきます。
そもそも一皿のカレーの値段は消費者の値頃感は大きく外せないので値段も大体似てきます。
市場構造が似ているので結果として手元に残る大将の取り分である年収も大体同じになっていくという事です。
このように、自分の会社から同業界の似たようなポジションで別の会社に転職するという選択は年収という観点においては同じような給与しか貰えない事となるでしょう。
年収を上げる為の転職は自分の職能が活きる且つもっと給与が払える他業界へ転職するというのが正しい選択となるのではないでしょうか。
市場構造が変わらない限りは年収は大きく変わらないからです。
そして、最後は成功度合いによる違いだと思います。
同じ職能においても同じ業界においても成功の程度により年収は変わります。
カレー屋の大将の年収は繁盛の度合いにより変わります。
サラリーマン(社会人)ならば年収500万円の人と年収1500万円の人の違いは、その各々がどれだけ重要で代替不可能な能力を有しているかによって決まっています。
経営陣や資本家サイドにどの程度自分の価値を信じさせる事が出来るかが社会人にとっての成功度合いとも言えるでしょう。
以上3つの心得を組み合わせて私たちの年収というものは決まっているのではないでしょうか。
どの職能を選ぶのか?どの業界を選ぶのか?そしてそこで自分がどの程度成功できるか?
これら3つの事をきちんと考えた上で転職なり就活を進めなければならないのです。
どの職能を念頭に、どの業界のどの会社に就職するかを選んだ時点で、将来における年収はほぼほぼ自動的に決まる事になります。
どの程度自分が成功するかによって差異はありますがそれすらも成功した場合の上限と失敗した場合の下限が決まっています。
注意深く分析をすればその上下幅を予想する事はそう難しい事ではないでしょう。
職能による違いも業界による違いも、就く仕事によって期待出来る年収には実は何倍どころでない差異がある事を知っておくべきなのです。
今度は私の仮定などではなく一般論として説明してみましょう。
一般論としては金融業界の年収は製造業界よりもはるかに高いです。
これは金融業がお金でお金を打ち落とすビジネスモデルであり、製造業のように事業の拡大に大きな設備投資が要らない。(資金を固定してしまう工場や在庫を持たなくて済む)構造を持っているからです。
プロ野球選手の平均年収の方がプロサッカー選手の平均年収よりも高いのも、プロ野球の方が1年により多くの試合をこなせるという構造を持っているからです。
世界の法則としてここまで受け入れた上で私は思う事、伝えたい事があります。
まずは年収の期待値の上下を知った上で、それでも自分にとって情熱を持てる好きな仕事を選ぶべきという事です。
好きでないと3つ目の成功度合いを上に持っていく事が困難だからです。
残念ながら仕事というのは辛い事の方が多いですよね。
たとえ好きな事(好きな方)を選んだとしても、辛い事やしんどい事の連続が待っているというのに、お金の為に好きでもない仕事を選んでも成功出来ると言えるのでしょうか。
私はそんな人が成功できるとは言えないと思っています。
職能と業界の構造でたとえ年収の期待値が低い仕事を選んだとしても、別の仕事を選んで失敗するよりも獲得収入はずっとマシになるでしょう。
どの業界にせよどの仕事にせよその世界で成功する事が結局は重要で早く一角のプロになる事が重要なのです。
どの業界でもある程度のプロになれば、それまで培ったスキルと実績を土台にして職能のステップアップが可能となるという事です。
前述のカレー屋の大将はノウハウ自体を売るビジネスモデルにステップアップできます。
フランチャイズ、カレーチェーンのオーナー社長という仕事に就く事も出来ます。
そうなればカレー屋の大将とは全く違った構造になるので年収の期待値は変化します。
※カレーハウスCoCo壱番屋も最初は1店舗のカレー屋から始まり、今では一大フランチャイズチェーンに発展していますよね。
すべては自分が成功する確率を高める為に年収の期待値を理解しわかった上で敢えて情熱を傾けられる好きな道に進む事だと思います。
そこでの成功を足掛かりにして職能や業界の構造を飛び越えステップアップをする事です。
成功を積み重ねればキャリアのステップアップもどんどん可能となり、お金は後からついてきます。
成功→お金なのであってその逆では決してない事を忘れてはならないのです。
転職も就職も最大限に追求すべきは自分自身の成功確率を最大化する事です。
その為には自分にとっての成功を定義づける目的をも明確にしなければなりません。
しかしこの日本においては自分が何をしたいのかわからず、その目的を決める事自体を躊躇してしまう人々で溢れている事は事実でもあります。
しかしながら私自身それは当然であり問題ないと考えてます。
正直な所、しんどい時にしんどいですとか辛いときに辛いと言うのは大事ですが日々同じ事を叫んでいたり嘆いたりする人を見たりすると嫌になりますよね。
そこまでしてそこの組織に属しているのは何故なのか。
自分の職能がない事を自ら日々公開しているように捉えがちです。
本当にそういう人に限り行動せず、発言や意見、主張だけは立派なので不思議なものです。
話が逸れましたが、目的は暫定的でも将来に代わっても構わないでしょう。
今この瞬間にも自分なりの最大限の答えを出すという事が後悔のない選択の為に必要な事なのではないかと私は思い、考えています。
少なくともつまらない仕事をするよりも、胸を張れるような仕事と、その仕事にプライドを持てるような仲間が幸いにも私の周りには多くいるので私自身も負けられないなと実感している次第であります。
逆に日々上司があーだの仕事があーだの騒いでいる人へは普通に何でそこまで耐えながらその仕事を選んでいるの?と問いかけてしまうので最近は文句を言うならその組織や仕事の中で一番上を目指せと言ってしまっています。
社会には色々とありますが、極論資本家になってしまうのがベストなんですよね…
既に話しているようにこの社会構造は資本家にとって都合よく作られているものなので。
これも選択のひとつなのです。
うーん。生きるってのは自分の手で選択をし続ける事なのです。
面倒ですがそういった事実なのです。
がんばりましょう。