香港での犯罪者を中国に送付すると言う防犯条例を発端とした香港のデモは一向に収まる気配が見えません。


若者達は民主的選挙による行政長官の選出等、中国政府としては到底認められない要求を新たに追加しデモを継続しています。
デモが長引けばデモに参加する若者の中に過激な行動に走るものも現れてそれを阻止しようとする警察官の行動もエスカレートするのは世の常です。


そんな中で、これまでは催涙弾の水平内を行っていた警察官がついに身の危険を感じたとして拳銃を発砲し若者を重体に陥れました。

この若者を含め、直近で2名が重体だと伝えられています。

こうなってくるとデモは収まる可能性は益々無くなると言えるのではないでしょうか。


香港政府は今度はデモ参加者のマスク・覆面着用禁止条例を突然出しました。
デモ参加者が顔を知られる事を恐れてマスク等をしていますが、これを禁止すればデモ隊の行為が暴力的にエスカレートするのを防止できると言う考えで制定されたものでしょう。
こんな条例を出してデモの鎮静化に役立つと考える香港政府の考え方が奇異に映って仕方ないです。
中国政府は、香港のみならず台湾の統合を見据えて一国二制度を前面に出しつつ、中国内に取り込む事を目論んでおり、台湾の反応を考え香港を強権で抑え込む事を控えています。

この一方でデモを行う若者の本質は中国に取り込まれる事を全面的に拒否しているのです。

これでは折り合う妥協点などあり得ません。


そもそも共産党一党独裁の中国政府は世界の覇権を目論んでおり、一帯一路もその手段としているのでしょう。

そして内にあっては、香港・台湾を取り込む事を急いでいるのです。
漢民族以外のウイグルやチベットに対する弾圧は続けられ、決して真の自治など与える事はありません。

香港や台湾もこれと同様に、真の二制度など長く許すはずはないのではないでしょうか。


悲しい事実ですが、香港がイギリスから返還された時に、この香港の運命はすでに中国に飲み込まれる運命だったと考えるのも自然かもしれません。

一部報道において富裕層がゴールデンビザの取得を視野に入れているともされているので、今後も注視していく必要はあるでしょう。