世界的な金余りが深刻化しています。

蓄えがあればある程良いと見なされて来た傾向が皮肉な事に消費の減少を招き世界各国の政府・金融機関の通貨安政策と異常なまでの金融緩和が無ければ、今頃は世界的なデフレーションがより深刻化していたと考えられます。

それを裏付ける様に、アメリカの金融政策当局が利上げを試みようとすると度に、市場(特に株式市場)は下落し、利上げに伴う通貨高を嫌気するムードが覆ってしまうのです。

どの国の政府も、自国の輸出産業の業績に異常なまでに神経を配り、輸出産業を優遇する事が政策の基本であるかの様な事態になっています。

預金金利も低い事で、借り手である方は借りやすくなっておりますが、預金金利の受益者は大きな不利益を被っています。
この様な事から考えられる事は、過剰な預金を奨励せず、消費を喚起したいと言う政府・金融当局者の意思が浮かび上がって来るわけでして。。。

デフレ脱却を至上命題としている政府・金融当局から見れば当然との思いも有りますが、金利で資産を大きくし、家・車・結婚・出産・進学・旅行と言った将来の大きな買い物を計画している人達にとってみれば難しい状況とも言えます。

金利・通貨の高低にはそれぞれ一長一短が存在し、決して完璧な政策は存在しないのですが、如何にして今の金融政策を自分にとって有利に進める事が出来るかが問われているのだと思うんですよね。
資産に占めるポートフォリオを見直して、リスクとリターンのバランスをしっかりと確認し、自分にとって何が大切な事なのかをよく見極める事が大切になるのでしょう。

消費を喚起する政策は、それ自体間違っているとは思えないのですが、やり過ぎると思わぬバブルの発生を招き、後で取り返しのつかない事も予想されるので、無理のない消費を楽しみ、出来れば自分の為になる様な事でお金を使う事が大切だと思います。