約束と言うものは、人間社会においてはとても重いものです。

社会そのものがお互いを信頼すると言う「約束」のもとに成り立つものだからです。
法律と言うものもありますが、あれもいうなれば約束の一種です。
社会の構成因子であれば例え見知らぬ他人でも守るであろう、という信用の元に成り立つ約束です。

それが国同士であれば、話はある意味さらにシンプルですよね。
法律や警察のような二者間よりも圧倒的な上位存在の調停者というものがいないために、むしろ北斗の拳のような無政府状態のヒャッハーな世界観に近いのです。

その中では、ほぼ純粋に約束はお互いの信用に依存することになります。

そこで約束を破ると言うことは、極端な話戦争にまで発展する事になるのです。
最初に述べたとおり、約束と言うのはとても重大なものですから。

中国が、突如として「ある約束を破る」と言う伝達を一方的にイギリスにしました。
1997年に香港がイギリスから中国に変換されましたが、その時あった中英共同宣言の中で
「返還後50年間の香港の高度な自治を認める」という内容が含まれるのですが、
そんなもの無効である、と。
言うまでもなくイギリス側は反発、どころか露骨に侮蔑的な反応を見せるわけですが。

おそらくはタイミング的に、香港の長期化しているデモを牽制する目的での行動でしょうし、もしかしたら、台湾で親中派政権のトップが支持率低下のあまり退陣まで余儀なくされている事も関係しているのかもしれません。

が、幾らなんでもやっていいことと悪いことがあります。
国同士の約束を一方的に破棄するなど、中国は本当に戦争でもしたいのでしょうか?

まあ、日本の政治も選挙公約を平気で破るのが横行していたり決して他山の石とは言えませんが。
その規模はともかく。