世間の気になる事とカラクリを今回も解体していきたいと思います!

2010年2月に会社更生法の適用を申請していて事実上経営破綻し、その後の24時間どこへでも10分以内の国内音声通話が無料のサービスで人気のウィルコムですが、実はこのだれとでも定額の開始直後契約者が急増し累計契約数が過去最高を突破し続けてるみたいです。

このどこへでも無料通話のサービスは、同じキャリア同士間での通話を24時間無料とした定額サービスを2005年に開始て以降、ソフトバンクやKDDI、NTTドコモも時間帯や通話先を限定したサービスを提供していました。
ですが、あくまで「同じキャリアのユーザー間のみ」という閉じた世界での定額が当たり前でした。
これは契約数の関係もあって、(よく電話する相手)がA社ならB社持ってるけどA社にして無料通話出来るようにしようという戦略もあったのでしょう。

実はどこへでも通話となると提供元でも大きな負担があるのです。
他社に通話する場合は「接続料」というチャージを接続先キャリアへ支払う必要があり、定額制の実現は困難でした。
そんな中ウィルコムはだれとでも定額を提供始めたわけですが、「よく赤字にならないよね~」等と良く聞きますが、全てウィルコムの想定通りであって、実はこのサービスを提供する前に、ウィルコムはこのサービスのテストマーケティングを沖縄、仙台、北海道、広島などで実施していて制限値の適正値を探り、今の月500回までだれとでも通話し放題を実現させたのです。

震災の時も話題になりましたが、実はもともとウィルコムはネットワークは大量のデータ通信を捌けるだけの強固なものを構築してたわけですが、ユーザーが減ったことでがらがらの状態でした。
そこにこのだれとでも定額を開始していてもネットワークに与える負荷は非常に微々たるもので、インフラ投資を気にする必要はなかったので、その点が大きいのだとウィルコムは発表してます。

また、ご存知の方は少ないかも知れませんが、経営破綻によりソフトバンクがウィルコムの支援企業になっていて、いままではNTTコミニュケーションやKDDIなどから回線を借りていたのですが、それらを全てソフトバンクテレコムに切り替えた事でグループレートでインフラコストの圧縮に成功した事もカラクリです。

この定額プランを開始する以前のウィルコムと言えば、ウィルコムユーザー間での通話が無料となるプランでした。
カップルの長電話需要にユーザーを増やしていたわけですが、恋愛が冷めると電話をしなくなったり、それが解約に繋がり、網内定額の弱点だったとウィルコムは反省しています。

そして、定額プランを開始したその後なのですが、他社の携帯電話や固定電話など、国内なら全ての通話が定額なので、そのため、契約したユーザーは多くの人にウィルコムの番号を教える事になります。
カップルの長電話用途ではすぐに解約されていましたが、電話番号を色んな人に教えるようになると解約しづらくなるのです。

そしてここからこの収入についてですが、賢いユーザーはきちんと10分ごとに切断していて再発信をして長電話の通話料を無料にしていますが、実際は親しい相手であれば10分なんか簡単に過ぎちゃうわけで、その結果が無料通話の範囲を超えた通話となり、有料通話として収益につながるんです。

以前のウィルコム同士のみの頃は24時間で何分、何時間電話をしていても無料であったため、収益に繋がらなかったのですが、定額制により、他社にかけるようになって長電話によっての通話料収入を得られるようになり、インフラ投資もかかっていないため、定額でも儲けてるという構図なのです。

以上の理由で企業が赤字っぽくても実はその中には必ず儲けのカラクリがあるのです。
レンタル系なども実は延滞料が大きな収入となっていたりもします!
会社にとってはとてもありがたいことですが、ユーザーにとっては痛かったりしますよね;;