西武鉄道株の有価証券虚偽記載で、西武鉄道が上場廃止になったのが、2004年12月のことであった。あれから3年半近くがたった。鉄道事業では、駅周辺の活性化等に成功し順調のようだ。早ければ今年秋ごろの再上場が予定されている。まだ、会社側からの正式コメントはないが、今年の3月期の決算結果をもっての上場申請となれば、上場日は今年秋ごろということになる。

 厳密にいえば、再上場という表現はおかしい。上場廃止になったのが西武鉄道で、こんど上場しようとしているのは、西武ホールディングスだからである。西武グループの新組織では、旧コクド、旧プリンスホテル、旧西武鉄道のねじれた関係をシンプルに組みなおし、西武ホールディングスの下に西武鉄道とプリンスホテルを置いた形になっている。

 西武ホールディングスは、都内に膨大な土地を保有している。主なものは、品川駅周辺の11万㎡、赤坂の3万㎡である。特に、品川駅の品川・高輪エリアの土地は、東京ミッドタウンを上回る広さである。これらの土地をいかに有効利用するかが、今後の西武ホールディングス浮上のキーとなろう。

 今年秋の上場となれば、株式市場今年最大の目玉となろう。ただ、創業家一族との訴訟問題や先日の日教組の問題などがあるため、場合によっては、もう1年先延ばしということもありうる。いずれにしても、6月の株主総会あたりで会社側から正式なコメントがあるのではないか。

 

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