本日、日銀総裁人事案として、政府自民党は、現副総裁の武藤敏郎氏を提示した。民主党などの抵抗が多いことから事の顛末がどうなるかわからないが、いずれにしても現福井総裁の任期が19日までなので、来週中には決まることだろう。

 私の意見だが、現副総裁、審議委員から昇格するのであれば、現副総裁の岩田一政氏しかいないだろう。唯一まともな見識の持ち主だからだ。外部から起用するのであれば、竹中平蔵氏がベスト、そして審議委員には、藤巻健史氏、高橋洋一氏、木村剛氏などが適任だろう。政治力学などで意見のぶれることのない、しっかりした理念を持ったリーダーシップのとれる人物を選ぶべきである。ただ、政府が提示した正副総裁案のうち、副総裁候補の伊藤隆敏氏は、過去に著書も拝読したが、理念もはっきりしているし、適任だと思う。こういう人は、今の日本では、副総裁にはなれても総裁にはなれないのである。総裁になれるのは、どこにも敵を作らない、態度をはっきりしない、お経のような話しかしない人物なのである。今の日本ではね・・。

 米国FRBのバーナンキ議長、欧州ECBのトリシェ総裁などの実力者と伍して業務を遂行していけるしっかりとした理念を持ったリーダーシップのとれる総裁が必要である。そうでないと、グローバル化した世界の中で日本だけが取り残されていってしまうであろう。