先日、インドのタタ・モータースが、国民車「ナノ」を発表した。価格がなんと、10万ルピーという安さだ。日本円で27万円程度。エアコン付きだと、11万ルピー程度になるということだが、それでも衝撃的な安さである。インドでは、人口の数%を占める中間所得層が今後数年で倍増する予想で、個人消費をリードしていくことになるだろう。現在の乗り物は、一般的にはオートバイであるので、今後、これらを利用している層が、どんどん四輪車に乗り換えていくことになるだろう。 

 インドは、新興工業国で、これまでは輸出主導の経済であったが、今後、内需主導型に転換し、世界でも有数の耐久消費財市場が出現してくることになりそうだ。米国発のサブプライムローン問題が収まれば、インド経済が再評価されよう。