20年スパンでの円安トレンドについて本ブログ(2007.6.24号)で述べたが、多くの方に読んでいただいたようで感謝している。長期円安トレンドはわかったが、まだポジションを持っていない場合はどのタイミングでポジションをとればいいんだ?あるいは、スウィングトレードする場合の売買タイミングは?という質問がもっとも多かったので、今回はスウィングトレードの売買タイミングについて述べてみたい。もちろんスウィングトレードの買いのタイミングは、長期トレードでも同じである。

 私個人としては、FXは長期ポジション8割、スウィング2割で取引をしている。長期ポジションでは、加ドル/円、豪ドル/円、NZドル/円のロングポジションを2004年から3年間持ったままである。また、2割はスウィングでトレードしているが、私の場合はかなり長い周期のスウィングである。あまりトレードに時間を割けないというのも理由の一つだが、いまのところ効率はいいように思う。一般的にスウィングトレードというと、2,3日から一週間程度の頻度の取引のことをいうことが多いが、私の場合は15週から30週程度の頻度である。投資尺度として重宝しているのは、IMMポジションデータ。IMMポジションデータとは、シカゴIMMの発表する投機筋のロング、ショートのポジションデータである。もちろん、世界全体の為替ポジションを表すデータではないが、全体の傾向はつかめると思う。ヤフーやグーグルで「IMM」で検索すれば、見れるところはたくさん見つかるが、一例として、外為ドットコムのサイトを挙げておく。http://www.gaitame.com/market/imm.html

ここの、シカゴ通貨先物(円)の投機筋のポジションのグラフを見てみると、円ショートのグラフが大変きれいに増減を繰り返しているのがわかる。円ショート残が極大に達したときにドル/円レートもその近辺の高値に、円ショート残が極小に達したときにドル/円レートもその近辺の安値をつけている。最近は、クロス円も同様の傾向を示している。したがって、為替レートのチャートを追うのではなく、円ショート残のチャートをもとに売買するようにすれば、大きく間違うことはないと思う。もちろん、円ショート残のグラフがきれいといっても、局所的にはだましもあるので、スウィングの場合は間違えたと思ったらすぐに撤退することが肝要である。長期の場合は、レバも低いので多少間違えても悠然とキープである。スワップポイントもあり、ときが解決してくれる。最近の円ショート残グラフを見ると、06年5月下旬を底に21週増加して、6週減少して、8週増加して、8週減少して、その後現在にいたるまで13週増加している。そろそろ減少に転じてもおかしくないタイミングであるが、21週間増加し続けた例もあるので、あと8週くらい増加しつづける可能性もある。新たにクロス円のロングポジションをとるタイミングは、この円ショート残が減少を始めてから6週目から8週目くらいに好機が訪れるのではないだろうか。