映画「ビジランテ」 | 正太のゴリ押し

映画「ビジランテ」

ノワールが観たい、本気度200%のクライムアクションやクライムサスペンス系が観たいという

僕のドロドロした欲望を満たしてくれるのは、たいがい韓国映画でした。

(昔の、園子温監督作品や北野武監督も大好きですが・・)

しかし、日本映画にもあるんです。完成したんです。

いよいよ明日から公開されるんです。

 

舞台は閉鎖的な地方都市

小さい頃に失踪した長男の一郎(大森南朋)、市議会議員の次男・二郎(鈴木浩介)

デリヘルの雇われ店長の三男・三郎(桐谷健太)

三者三様バラバラな生き方だったはずが、

二郎と同じく市議会議員だった父親が亡くなり、その父親が遺した土地をめぐって

約30年ぶりに兄弟が相まみえることになる。

 

逃れられない家族としての業。そして幼少期の三兄弟共通のトラウマ。

地方ならではのヒエラルキーの中で、もがき、苦しみ、達観し、観念し

愛欲と自己顕示欲や征服欲にナショナリズムや縄張り争いもミックスされ

物語はゴトゴト大きな音をたてながら坂道を転がり落ちていく。

その先に待っているのは・・・・

「SRサイタマノラッパー」で注目された入江悠監督

この作品で僕も好きになりWOWOWで放送された時代劇「ふたがしら」の時に

舞台挨拶でお会いできた時は嬉しかったです。

「SRサイタマノラッパー」の三作目、ロードサイドの逃亡者や

「ふたがしら2」のラストあたりの

何とも言えないバイオレンスな感じや血がドバドバあふれる感じは

今作の下地になってる気もしました。

 

主人公の三兄弟のシンプルすぎる名前も父親の独善的で

昭和な男のイメージを想起しやすいリアルな部分と

記号的な名前によって何か寓話な感じにも受け取れるしと

両極端な不思議な印象を受けました。

3人はもちろん脇を固める俳優さん達もキャラ濃すぎ。

ラッパーの般若と元AKB48の篠田麻里子は特に凄いです。

アイドルとしてバトルMCのラスボスとして常に戦っている(きた)からなのか?

腹のくくり方が全然違う演技を魅せてくれます。

 

純国産の最高のノワール映画を是非、映画館で!

 

映画「ビジランテ」は明日、12月9日土曜日からテアトル梅田、シネ・リーブル神戸他にて

全国順次公開です。