前回に続いて留置場生活1日目と家族との最初の面会についての第4話を作成させて頂きました。

第4話 留置場の日常

10日間の勾留が決まったことで、私はしばらく留置場で生活することになった。

勾留が決まった直後は不安と後悔で頭がいっぱいだった。

後日、家族が再び面会に来てくれた。

私は会社には嘘をつかず、正直に事情を伝えてほしいとお願いした。

留置場は刑務所とは違い、刑務作業などはない。

朝起きて、食事をして、運動や入浴をして、夜になると消灯。

毎日ほぼ同じ生活の繰り返しだった。

反省をする場所なのだから当然なのかもしれない。

しかし実際に入ってみて感じたのは、とにかく暇だということだった。

スマホもない。

自由に外へ出ることもできない。

時計もないため(牢屋の外の廊下に時計があるが部屋から見えない)時間の感覚も曖昧になる。

ただ部屋の中で考え事をする時間だけが増えていった。

食事は朝が食パン、昼と夜は仕出し弁当だった。

特別美味しいわけではないが、不味くて食べられないというほどでもなかった。

そして意外だったのは人間関係だった。

私は留置場という場所に対して、怖い人ばかりがいるイメージを持っていた。

しかし実際はそうではなかった。

もちろん様々な事件で入っている人がいたが、悪意というより判断ミスや考えの甘さから事件を起こしてしまった人も少なくなかった。

身寄りがなく、釈放後の生活に不安を抱える人。

留学中に事件を起こしてしまった外国人。

それぞれが事情を抱えていた。

同室者同士で励まし合ったり、気遣い合ったりする場面もあった。

また、看守に対しても怖いイメージを持っていた。

実際に規律には厳しかったが、被疑者の体調や様子を気に掛けてくれる人もいた。

中にはフレンドリーに接してくれる人もいた。

もちろん留置場は楽しい場所ではない。

一日でも早く出たいと思っていた。

それでも実際に過ごしてみると、入る前に想像していた世界とは少し違っていた。

私は家族や弁護士との面会を支えにしながら、次の取り調べの日を待ち続けていた。