4/8・桜花賞 | 小堺翔太オフィシャルブログ『ショウタパドック』Powered by Ameba

4/8・桜花賞

先週、今週と

日曜日は阪神競馬場へ。

 

今日は 桜花賞 

 

新大阪で新幹線を降りると

この季節とは思えぬ寒さ。

仁川から阪神競馬場へ向かう道の桜の木は

金曜日の雨と風ですっかり葉桜に。

 

それでも…

 

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入場ゲートの上には…

 

桜色の看板と

先週よりも多いんじゃないかという歓声で

自然と気分は上がるというものです。

 

午前中は寒さに震え

時折、ポツポツと雨も降ってきましたが

 

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日が差してきた!

 

忘れな草賞のパドック直前からは

青空の面積が多くなっていき、

日差しの温かさも感じられました。

 

 

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桜花賞のパドック 目の前にラッキーライラック

 

桜花賞のパドック。

個人的に好きな雰囲気だったのは…

 

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 マウレア 

GⅠの舞台ということもあり、歓声も響くし、

阪神のパドックにはハトがいて、

目の前を横切ったりするのですが、

自分のペースを崩さずに歩いているなぁと感じて。

「栗東滞在の関東馬」というのも

桜花賞にはプラスかなぁと思ったのですが…

 

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アーモンドアイもまた…

 

美浦から遠征してきたはずの

 アーモンドアイ 

パドックでは一番といっていいくらいに

ゆったりと落ち着いていて、

大きく歩けていたのも印象的でした。

 

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ラッキーライラック

 

初めて生で見た ラッキーライラック 

第一印象は「弾むなぁ…」でした。

先頭でパドックに登場した彼女の

キビキビと歩く姿にそんな印象をもったわけですが、

ふと『オルフェーヴルの遺伝子』が頭をよぎって。

この元気は爆発力にも暴発にもなる…ような。

本当にただのカンでしかないのですけれど(苦笑)

 

 

そのラッキーライラックが好スタートを決め、

一瞬行きかける姿に沸いて始まったレース。

すぐさま外のコーディエライトらを先にやり好位の内へ。

チューリップ賞のようなレース。

自分の形を保って直線を向いて、

うまく前が開いたのを見て、

「あ、これはもうラッキーライラックのレースだ」

と思いました。

この日の阪神芝は

内をうまくスクってきた馬の好走が目立ち、

こういうレースが出来ればもう、

ラッキーライラックの勝ちというイメージがあったからです。

 

抜け出したラッキーライラックと

石橋脩騎手の動きを見ている…

と、え、外にもうアーモンドアイがいる…!

しかも物凄い手ごたえで。

 

あっという間に

ラッキーライラックを交わして

最後は突き放して見せる圧巻の末脚…

めちゃくちゃ興奮した後に来る

『いや、ちょっとこれはスゴクないか…!?』

という冷静な感情が場内を包んでいました。

大歓声というよりは息を飲むような。

で、ちょっと笑っちゃうような。

それほどまでに驚きの末脚でした。

 

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何度も手を上げて戻ってきたルメール騎手

驚きと喜びを隠せないような表情で

インタビューの声も言葉もとても明るかったです。

 

『(初戦や2戦目・自身が乗った時と比べて)

体が大きくなっていて、反応がとてもよくなりました。

(以前は)反応が少し遅かったけれど、

ラストの200mでいい脚を使えていましたが、

今回は直線に向いてすぐに反応する事ができました』

 

『追い出しての反応が良すぎて、

「ワオッ!」って言ってました。頭の中で(笑)

ラストはまっすぐ走らせる事だけを考えました』

 

ルメール騎手は

一頭だけ大外を伸びてくるレースぶりを

『ハープスターみたいだった』と表現しました。

まさに一流の切れ味。

改めてVTRを見てみると

手前をコロコロ変えながら走る姿は

どこかブエナビスタのようでもあり…

いずれにせよ、

歴代の名牝と肩を並べたといっても

過言ではないような走りだったと思います。

 

気になるのはオークス。距離延長。

これに関しても

『2400mでもいけると思います。

スタートした後のスピードがあまりないですが

(↑出足がよくない、というニュアンス?)

レースは乗りやすくて長くいい脚があります。

2400でもやれますし、

その後の秋華賞・2000mでも問題ないです』

とまったく気にしていない様子。

 

国枝調教師

この馬の性格について

『今日は装鞍でもパドックでも

ずいぶん落ち着いていました。

自分をコントロールできる馬です』

とお話されていたのですが、

とにかく落ち着きがあるのは

オークスに向けても大きな強みになりそうです。

 

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ラッキーライラック。

直接話を聞けなかったのですが、

石橋脩騎手

『勝ち馬が一瞬で視界に入ってきた』

とコメントをされていたようです。

個人的な感想ですが、

見ていて全く責められるところのない、

ラッキーライラックのレースをしていた気がします。

オークスに向けて、

こちらも当然黙っていないはずなので、

次でどうアーモンドアイに立ち向かうのか、

楽しみにしたいと思います。

 

 

★☆

 

最後はまったくの蛇足。

 

実は最近、

競馬関係でモヤモヤ考える事が続いてました。

放送の事、取材の事、いろいろ。

 

好きだったものが仕事でもある。

それはすごく幸せで恵まれている。

分かっているんですけど、

それでも、だからこそ、考え事が尽きません。

これでいいのかなとか、

それでいいんですか?とか。

楽しいはず、好きなはず、

でもその気持ちに少し自信が持てなくなる時があって。

 

今日、桜花賞のレースが終わった後、

素直に気持ちが高揚している自分がいて、

場内の雰囲気、嬉しそうなルメール騎手…

すごく心地よくて。

あぁまだ開いてない引き出しがあったな、と。

競馬好きで良かったなぁと思えたんですね。

 

また馬に、人に、競馬に救ってもらいました。

そういう意味でも生で見られて良かった。

いい桜花賞でした。