故障乗り越え…個性守った先の輝き。～2.10 金盃～

２月１０日（水）

大井競馬場に金盃を

見に行ってきました。

今年の金杯は、

個性の競演という感じの

メンバー構成になりました。

応援したい馬がたくさん。

中でも個性的だったのは、

もしかするとこの馬だったかも…

パドックでは普通ですが

そう、勝ったジャルディーノです。

ジャルディーノ、

パドックでは２人引きで

割と穏やかに周回しているのですが

馬場に出ると…

出てすぐの所でピタッと止まり…

そのまま、返し馬をじっと見ている…。

どうやらいつもこの場所で

ピタッと立ち止まるようで、

それがまるで、

各馬の様子を眺めているよう。

真島騎手も何度も首を撫でてあげたり、

ちょっと話しかけてみたり、

耳の所を撫でてみたり…。

で、ある程度納得したら動き出す。

なんとも愛嬌のある姿でした。

ファンの皆さんもそれを知っているようで

「おいおい、やる気ないのかぁ～」と

心配するオジさまに

近くにいたカメラを向けてるお母さんが

「この仔は、いつもこんななんですよ」

と教えてあげていたり（笑）

南関競馬ファンの皆さんには、

すっかり浸透しているようです。

そんなジャルディーノ。

初めての長距離、

メンバーも強くなる中で、

見事な重賞初制覇！

引き上げてきたジャルディーノ

真島騎手もこのガッツポーズ！

『いつも通り馬場に入ってから動かないのが

有名になっているけれど、

ルーティンを守って馬の気持ちを優先した。

その結果が出たような気がします』

…なるほど。

ハクサンムーンが

馬場入りでグルグルするように

ジャルディーノにとっては、

じっと立ち止まり各馬を眺め、

納得してから動くのが

ルーティンだったんですね。

本人（馬）にどんな気持ちなのか

聞いてみたくなりました（笑）

『２歳の時からこの馬のオーラが見えた』

という荒山調教師ですが、

ジャルディーノは

蹄骨の不安などもあって、

治療などで何度も休養をはさみ、

合計で「２年近く休んだ」苦労馬。

一時期は、引退の話が出たのを

時間がかかってもいいからと

オーナーや会員さんが待ってくれたそう。

じっくりじっくりと階段を上った先の

重賞制覇に思いもひとしおのようで

『いつもの重賞とは違った喜びがありますね』

としみじみされていました。

今後は脚元との相談、

ケアをしつつという事でしたが、

帝王賞挑戦のプランもあるそうです。

『ジャルディーノポーズ』を

大舞台で見ることができるかもしれません。

無事に挑戦が叶うといいなと思います。

カキツバタロイヤル＆中野省吾騎手

今年１０歳になったカキツバタロイヤル。

久々に中野Ｊとのコンビが復活しました。

大外枠からスタート直後に内へ。

その後も終始、内にコースをとって

最後はあわやというシーンがありました。

プレティオラスの強襲にあい４着でしたが、

「まだまだやれる」という存在感は

しっかりと示してくれました。

一番最後にゆっくりと引き上げてきました

中野騎手は

『今までと違う感覚でレースができた』

外に出さないといけない

という固定概念を取ってレースができた、と。

まだまだこのコンビが輝く瞬間を

見ることができるかもしれません。

ユーロビート＆吉原寛人騎手

５８キロを背負っていたユーロビートは２着。

『追い出してからの相手の勢いが鋭かった』

と吉原騎手。

ややもどかしいレースが続いていたので、

それを払拭する好走になりました。

プレティオラス＆本橋孝太騎手

こちらも追い込みの個性派

プレティオラス。

パドックでは外々をまわり、

凄い気合が感じられました。

前までは届かなかったものの、

ラストはさすがの末脚で３着に。

『２６００ｍでこれが怖いと思っていたけど、

その通りになってしまって…』（本橋Ｊ）

と、どうしてもペースがゆったりになる分、

差し届かないもどかしさがあるよう。

ただ、今後に向けても

手応えも感じる３着だったようです。

個性的な馬が多くて

レースを見ていても

とても楽しい南関東の中距離路線。

若き新星の登場は待たれる所ですが、

今日勝ったジャルディーノも含め、

さらに賑わっていきそうです。