魅せられた。 ~天皇賞・春 ゴールドシップ~ | 小堺翔太オフィシャルブログ『ショウタパドック』Powered by Ameba

魅せられた。 ~天皇賞・春 ゴールドシップ~

5月3日(日)。

ゴールデンウィークも本格スタートし、

人でごった返す新幹線に乗り、

これまた人であふれる京都駅から淀へ…


…今年も天皇賞・春を

生で観戦してきました。


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到着はお昼前でしたが、

すでにたくさんの人で場内も混雑。

出店だったり、馬券売り場だったり、

至る所に行列ができていました。


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↑ おみくじ馬券売り場(左の緑のテント)もこの行列



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↑ 午後1時半。4コーナーから見たスタンド


キズナやゴールドシップをどうするか…

他の馬の台頭は??

場内で声をかけていただいた方々にも

天皇賞の予想を聞かれたり、

自分なりの検討結果を教えていただいたり、

馬券を検討する上でも

かなり楽しめるレースだったと思います。

GⅠの週の賑やかな場内に身を置き、

どんどんと気分も高まっていくのを感じました。



結果は、皆さんご存知のとおり。


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ゴールドシップ

とにかく“魅せた”レースでした。


実は私、

今回は“ゴールドシップと勝負をしよう”

勝手に思っていました。

過去の天皇賞のレースぶり、

出否をためらっていた過程。

やはり今年も京都は、馬場が速かった事…。

ゴールドシップさんには合わないだろうと。

内枠を引いてもなお、気持ちは変わらず。

結局、僕が購入した馬券に

「1」の数字が入る事はありませんでした。


……本人(馬)が聞いたら、

きっと鼻で笑われるか、

その力強い後ろ脚で

一発蹴り上げられた事でしょう(苦笑)



レース前、

ゴールドシップがゲート入りを嫌った時、

場内には少し笑いも含まれた歓声が。

もちろん心配もあったはず。

でも『らしいなぁ』という思いもこもりつつ、

表現が正しいかは別として、

微笑ましくも見ていたように思います。

僕もその一人でした。


いつものようにソロリと出たスタート。

1周目の4コーナーでは一頭大外。

ただ、徐々に馬群に取りついていき、

1コーナーに入ったところでは、

後方から3、4頭目の外にいました。

ここで周りで観戦していた皆さんとも

『あ、どこかで上がるかもしれない…』と

注目する事になったのですが、

向こう正面でムチも入れながら一気の浮上!


一度脚をためて迎えた直線。

なんと、ゴールドシップが伸びてくる。

不思議なもので、

その後はゴルシさんを応援しちゃってました。

『勝った~!』とか『スゲー!』とか

自分でも驚くほど興奮して迎えたゴール前でした。


…いや、スゴイ物を見た!

なんて“魅せる”馬だろうと!!



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帰ってきたゴールドシップ。

横山典Jを降ろすと、後ろに下がるのはいつも。

『勝っただろ。あんまり騒がんと』

とでも言い出しそうな感じ。



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あ、目をつぶっている(笑)

レースが終わってからは、

凄くやさしい感じに見えるのも不思議です。



レースを終えた横山典弘騎手のコメント。

これまた

“いい話を事を聞くことができた”

という内容でした。一部を抜粋します。


『大変でした。

追い切りも大変だったけど、

今日のレースもしんどい競馬でした』


Q ゴール前に追いすがってくる馬もいましたが?

『追いすがる馬というより、

ゴールドシップと僕との戦いだったので。

よく踏ん張ってくれました』

Q どちらが勝ちました?

『彼です(笑顔)』


『先生から天皇賞は使わない方向と聞き、

僕に秘策があると言って乗せてもらった。

いい結果を出さないとというプレッシャーがあった』


『乗っていて面白い。

こういう馬だからこそ、自分の腕を試される。

(中略)

ただ追えばいいというわけではないし、

ただ折り合えばいいというわけでもない。

30年のキャリアで培ったものを使って、

レースに臨んでこの馬を走らせなければならない。

そこが面白いです』


フムフムと記者の皆さん達の中に入り、

話を聞かせてもらっていたのですが、

心の中で“カッコいい!”とつぶやいたのは

言うまでもありません。


“魅せる馬”に“魅せる騎手”が乗り、

お互いの戦いが名勝負を生んだ3分14秒7。

本当にいいモノを見せていただきました。



…で、思いました。

つかみ所が無くて、

馬券でうまくかみ合わなくて、

負けるときは何だかあっけなくて、

でも、破天荒で

勝つとやっぱり嬉しくなる。不思議だなぁ。

ゴールドシップの事、

どうやってもキライになれないです(笑)

3度目の正直、おめでとうございました!